12年ぶり、初恋の相手とオンラインで再会 “あの頃”の懐かしさが胸に迫る「パスト ライブス 再会」本編映像

　このオンラインでの再会シーンについて、リーは演技の参考に、韓国のある番組を繰り返し見たという。「まず衝撃を受けて、一瞬意識が遠のいて、不安や恐怖や高揚感があり……感情の動きの全てが感じ取れるの」と、久しぶりに再会する人々の振る舞いを詳細に観察し、演技に生かしたと明かす。

　先日劇場公開を迎え、観客からは「涙腺崩壊」「余韻が抜けそうにない」「言語化出来ない感情体験こそ珠玉の映画体験だと改めて思わせてくれた作品」など、絶賛の声が上がっている。“再会のラブストーリー”という枠組みを越え、「多くの恋愛映画に背を向けて誠実に答えを出したストーリーに号泣した」「人と人が出会って別れること　人生の話だった」など、人生に思いを馳せたという感想も。ソン監督は、観客に向けて、次のようにメッセージを送っている。

　「劇場に入って来る時の感情は、あなたが人生のどの地点に立っているか、どんな人生を送っているかによって違います。それが何であれ、この作品があなたの心に浸透し、あなたの一部となり、それを受け入れてもらえたらうれしいです。そして劇場をあとにする時は、あなたがどんな恋愛をしているか、人生を送っているかにもよりますが、自分なりの何かを汲み取って帰路についてもらいたいですね。それがこの作品を作る時のゴールだったからです。鑑賞後、あなたがどのような人物なのか、より明確に見えてきたらいいなと思います」