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“人間”ボブ・マーリーの真実の姿を見せたかった――息子ジギーが気鋭監督&主演俳優と目指したものは?

映画.com / 2024年5月24日 18時0分

 ――作中にも登場する母のリタや姉のセデラがプロデューサーとして参加していますが、家族と共にボブの人生を語る上で、ジギーさんが意識したことはありますか?

 ジギー・マーリー(以下、ジギー):伝えたかったのはとにかくあるがままの父親の姿です。色々気にしすぎると、これは言っちゃいけないとか描いちゃいけないと考えてしまうので、真実を描く以外はあえて何も意識しないようにしたんです。レイ(監督)や俳優たちがどんなニュアンスで表現するかは彼らに任せました。私はただ人々が映画やテレビで観るような伝説ではなく、“人間”ボブ・マーリーの真実の姿を見せたかったんです。

 あと父だったら必ず入れて欲しいと思ったであろう要素は入れるようにしました。最も重要なのはラスタファリですね。父はいつもそのことについて話していましたから。だから映画が父の望んだようなものになるよう、そのシーンはしっかり描くようにしました。

 ――ジギーさんはそれまで父親としてボブ・マーリーを見ていたかと思いますが、この映画に参加する中でボブという人物について新たな発見はありましたか?

 ジギー:製作に参加するなかで、意識したことがない父の一面を感じることができました。キングズリーが彼を見事に再現したことで、彼がこの時期に感じていたことや、抱えていた重圧にかつてないほど共感を覚えたんです。何よりこれまで考えたことすらなかった彼の痛みも感じましたし、本作を通じてより深く父とつながることができたような気がします。

●ボブ・マーリーになりきるため、キングズリーがした作業とは?

 ――キングズリーさんはマルコムXやオバマ大統領など実在の人物を演じてこられましたが、中でも熱狂的な人気のあるボブ・マーリーを演じるのは相当なプレッシャーがあったと思います。出演するに至った決め手を教えてください。

 キングズリー・ベン=アディル(以下、キングズリー):ボブ・マーリー役のオファーを受けないなんて馬鹿ですよね(笑)。もちろんうまくいかないリスクも考えましたが、より高い次元の仕事を求められて迷ったときは挑戦するべきなんです。怖がってちゃいけません。重圧がのしかかってきた時は、とにかく仕事に邁進してベストを尽くすことだけを考えました。

 でも今思うとプレッシャーにはうまく対処して演じることができたと思いますね。キャストやクルーの皆には本当に感謝をしていますよ。楽しく遊びながらやるだけではボブの真実を表現することは難しく、時には演技を突き詰める努力のために居心地の悪い空気になることもあったと思いますが、皆がそれを理解し支えてくれたんです。

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