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「ウマ娘」劇場アニメ化! “ゲームがメインコンテンツの映画化”はどこまで成功し得るのか?【コラム/細野真宏の試写室日記】

映画.com / 2024年5月25日 8時0分

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(C)2024 劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」製作委員会

 ®映画はコケた、大ヒット、など、経済的な視点からも面白いコンテンツが少なくない。そこで「映画の経済的な意味を考えるコラム」を書く。それがこの日記の核です。また、クリエイター目線で「さすがだな~」と感心する映画も、毎日見ていれば1~2週間に1本くらいは見つかる。本音で薦めたい作品があれば随時紹介します。更新がないときは、別分野の仕事で忙しいときなのか、あるいは……?(笑)(文/細野真宏)

 今週末2024年5月24日(金)から劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」が公開されました。この作品で個人的に注目しているのは、ゲームがメインコンテンツの映画化がどこまで成功するのか、です。

 私が「ゲームが主戦場のコンテンツの映画化」に関心を持ったのは、ゲーム「モンスターストライク」(通称「モンスト」)の劇場版アニメが2016年12月10日(土)に公開された時でした。

 「モンスト」というゲームの存在は知っていましたが、「果たしてそのゲームユーザーを映画館にどれだけ動員できるのだろうか?」と素朴な疑問があったからです。

 そして「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」が公開されると、公開から土日の2日間で興行収入4.4億円を記録するような大きな動きがあったのです!

 この仕掛けとして、まさに「入場者特典で上手くゲームとのコラボをしていた」のです。

 公開日から2日間限定で、映画を見に行った人はプレミアムガチャが10回無料で引ける、などといった付加価値を付けたのです。

 そして翌週末には17日(土)と18日(日)に映画を見ると、プレミアムガチャが3回無料で引けるなど様々なゲームに関連した特典が付けられました。

 一般に映画は、初週の興行収入で大まかに最終の興行収入が決まるような面があり、公開2日間で4.4憶円も稼げたのであれば、通常は最終興収20億円突破が見込めます。

 ところが、「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」の最終興収は、7.4億円という凄まじい「超初速型」の結果になってしまったのです…。

 これには、大きく2つの要因があったと私は考えています。

 1つ目は、映画館と連動した入場者特典の仕組みですが、これは、必ずしも「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」を見なくても“スクリーンの周辺でガチャ券をゲットできてしまう問題”がありました。

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