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【仏芸術文化勲章受章】黒沢清監督のフィルモグラフィを紐解くマスタークラス 「回路」秘話、フライシャー、三隅研次、ロメール作品との共通点も

映画.com / 2024年6月12日 13時0分

 黒沢監督はロジェ氏の鋭い指摘にまたも驚きながら「『三重スパイ』の影響で『スパイの妻』を作ったのは本当です」ときっぱり。「戦争中の日本と満州の物語で、ほぼ室内劇のような形。外の影響が室内におよび、室内で画策したことが外にも影響しているらしい……そういう方法で当時の戦争を描けないかと。『三重スパイ』がやっているように、日本でもできるはずだ、と思って作りました。似たような場所、夫婦がやり取りしているだけで、満州のことがほのめかされる。同じようなことをやっているな……少し恥ずかしい感じ」と吐露し、「ロメールは会話中心にドラマが進んでいくスタイルはすごい。僕はその度胸がなくて、会話がなくても見ている人がスクリーンに釘付けになる瞬間を作らなくては……ととらわれてしまって、なかなかロメールのようにはならないですね」と述懐した。

 この日のマスタークラスの最後には、サプライズでタハール・ラヒムら俳優陣、クレール・ドゥニ、アルノー・デプレシャンら監督陣のフランスからの黒沢監督仏芸術文化勲章お祝いメッセージビデオが上映され、レオス・カラックス監督は遊び心溢れるオリジナルのショート映像作品で黒沢監督の栄光と長年の友情を祝福した。

 黒沢監督がフランスで撮影した最新作「蛇の道」は6月14日に公開。

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