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「普遍的な愛は家族間にのみあるわけではない」アレクサンダー・ペイン監督「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」インタビュー

映画.com / 2024年6月22日 9時0分

 今回の主人公3人にも血縁の家族はいません。アンガスはいるけれど不在という意味でいない。人間は誰もが人とのつながり、人とひとつになること、自分の心が完全体で欠けることなくそろっていること、それから愛を求めているのではないでしょうか。そういったものを求めようとするところが人間の美しさだと思っています。だから、この映画も「疑似家族」というよりラブストーリーだと思っているんです。もともと僕は、何らかの理由で押し付けられる、あるいは自分がその役割にとらわれてしまっている人々によるラブストーリーが好きなんです。

 年齢、人種、社会的階級、教育レベル、ジェンダーの違いを超える「真夜中のカーボーイ」も黒澤明監督の「デルス・ウザーラ」も美しいラブストーリーです。

――日本映画がお好きなようですが、お気に入りの日本映画を教えてください。

 最近の日本映画はあまり見ていなくて挙げるのは少し憚れます。昔のものだと成瀬己喜男監督の「妻よ薔薇のやうに」は美しい映画ですよね。素晴らしいヒューマンドラマ。あと、黒澤明の「いきものの記録」は三船敏郎が核兵器の恐怖に怯える男を演じていて、これも素晴らしい映画です。五社英雄監督の「鬼龍院花子の生涯」は美しいヤクザ映画ですね。

 それから、小津安二郎のすべての映画をみんな観るべきだと思います。自分は古いタイプの人間なので、古い映画ばかりを上げてしまいます。観客の皆さんにも是非再発見してほしいですね。

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