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【インタビュー】「逃走中 THE MOVIE」西浦正記監督が明かす、バラエティを映画にする無限の可能性

映画.com / 2024年7月14日 11時0分

【インタビュー】「逃走中 THE MOVIE」西浦正記監督が明かす、バラエティを映画にする無限の可能性

(C)2024 フジテレビジョン 東映 FNS27社

 今年で20周年を迎える人気バラエティ番組が、映画「逃走中 THE MOVIE」となって登場。“史上最大規模の「逃走中」”としてバラエティ番組の高揚感をしっかりと受け継ぎながらも、ある事情でバラバラになってしまった若者たちの友情までを映し出した、熱い映画として完成した。メインキャストとして笑いあり、涙ありの物語に命を吹き込んだのは、「JO1」の川西拓実、木全翔也、金城碧海と、「FANTASTICS」の佐藤大樹、中島颯太、瀬口黎弥。両グループが垣根を超えて共演を果たした本作について、メガホンをとった西浦正記監督は「勢いのあるグループのメンバーである彼らが懸命に走る姿を捉え、エネルギッシュな映画になった」とにっこり。キャラクターにぴたりとハマったキャスト陣の印象や、撮影の裏側について語った。(取材・文・写真/成田おり枝)

⚫︎なぜ映画化?「バラエティの向こう側に、いろいろなドラマがある」

 「逃走中」は、ハンターから逃げた時間に応じて逃走者は賞金がもらえるが、つかまれば賞金はゼロになるという一攫千金ゲーム。劇場版では、高校の陸上部で友情を育みながらも、今はバラバラとなってしまった6人が「逃走中」に参加。しかし「逃走中」が何者かに乗っ取られ、命懸けのゲームと発展していく中で、6人が生き残りをかけて超危険なミッションに挑む姿を描く。

 幅広い世代から人気を博すバラエティ番組「逃走中」の、まさかのドラマ映画化が実現した。バラエティ番組内のドラマ部分の演出を担当していた経験があり、同番組の魅力を熟知している西浦正記が監督を務めた。

 西浦監督は、「プロデューサーとは、『映画やドラマにしても面白いんじゃないか』と話していた」と明かす。「『逃走中』の面白さは、ハンターから逃げる恐怖と、どれだけお金をゲットできるかというドキドキ感。そこから参加者の性格やキャラクターが見えてくるのも、楽しいポイントですよね。でも、そこで終わってしまうのはもったいないなという思いもあって。バラエティの向こう側である、『なぜこの人は走るのだろうか』『なぜお金が欲しいのだろうか』というバックグラウンドに着目してみたら、さらに面白いものが生まれるような気がしていました」と以前からあらゆる可能性を感じていたという。

 映画化する上で大切にしたのは、「バラエティの香りをきちんと引き継いで、走る姿をきちんと捉えること」だ。「人間が“走る”という行為に出るのは、何かから逃げる時か、何かを速く手に入れたい時のどちらかだと思うんです。それって人間が本来持っている欲求や行動なのか、走る人を見ているだけでも、なぜだか興奮するものがあったりしますよね。まず、そういった『逃走中』が持っている見どころを抑えること。さらに6人の若者たちのドラマを見せつつ、観終わった後に親子で会話が生まれるような映画にしたいなと思っていました」と本作に込めた思いを語る。

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