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ティーンの初体験描く「HOW TO HAVE SEX」監督インタビュー インティマシー・コーディネーター、セラピストとともに臨んだ撮影の裏側、世界観の構築

映画.com / 2024年7月19日 17時0分

ティーンの初体験描く「HOW TO HAVE SEX」監督インタビュー インティマシー・コーディネーター、セラピストとともに臨んだ撮影の裏側、世界観の構築

(C)BALLOONHEAVEN, CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE 2023

 昨年の第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した映画「HOW TO HAVE SEX」が公開された。ティーンの友情や恋愛、セックスが絡み合う夏休みを活き活きと表現した青春ドラマだ。ミュージックビデオで撮影監督として活躍し、長編デビュー作となった今作が、カンヌ国際映画祭はじめ世界の映画祭で19受賞・30ノミネートという快挙を成し遂げたモリー・マニング・ウォーカーのインタビューを映画.comが入手した。

<あらすじ>
 主人公タラ(ミア・マッケンナ=ブルース)は、親友3人で過ごす卒業旅行の締めくくりに、パーティーが盛んなギリシャ・クレタ島のリゾート地、マリアに降り立つ。自分だけがバージンで、初体験というミッションを果たすべく焦る彼女を尻目に、親友たちはお節介な混乱を招いてばかり。そんな中、ホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが…。

──カンヌ国際映画祭など各国の映画祭を筆頭に、批評家の高い評価を得ています。海外の観客の反応を、どのように受け取っていますか?

 女性だけでなく男性もまた自分になぞらえて、この映画を観る人々の数の多さに一番驚きました。やはりこの映画で描かれているような事件は、起きる場所はパーティーや遊ぶために行ったどこかの島などではなくとも、家族の集まりでもなんでもいいのですが、大なり小なり誰もが経験していることなのだと思います。私たちとしては、この映画を通して「自分たちのことを見てくれている人がいるんだ」というふうに観客の皆さんに感じて欲しいと思っていたのですが、ここまでのスケールで皆さんが当事者性を持って受け取って下さるとは考えていませんでした。それだけ普遍的なテーマなのだと思います。

──こういう繊細なテーマを扱った作品で、俳優さんたちのケアをどうされたのでしょうか。

 インティマシー・コーディネーターのほかに、今回はセラピストの方もいたんですよ。スタッフもキャストも1人5セッションまで受けることができて、必要があれば延長もできるということにしていました。というのも、今起きていることだけでなく過去や未来のことについても話せるような、みんなにとって居心地のいい環境を作りたかったから。そして、もし何か仕事する上で引っかかることがあれば、その場で皆さんに話して欲しかった。6週間の撮影の間中、ずっと自分の中に問題を溜め込んでしまうことがないような現場にしたかったのです。

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