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「ドビュッシーとはまったく違って禁欲的」作曲家モーリス・ラベルを演じた「ボレロ 永遠の旋律」主演ラファエル・ペルソナインタビュー

映画.com / 2024年8月11日 8時0分

「ドビュッシーとはまったく違って禁欲的」作曲家モーリス・ラベルを演じた「ボレロ 永遠の旋律」主演ラファエル・ペルソナインタビュー

(C) 2023 CINE-@ - CINEFRANCE STUDIOS - F COMME FILM - SND - FRANCE 2 CINEMA - ARTEMIS PRODUCTIONS

 フランスを代表する作曲家モーリス・ラベルの不朽の名曲「ボレロ」の誕生秘話を描いた音楽映画「ボレロ 永遠の旋律」(アンヌ・フォンテーヌ監督)が公開された。誰もがその旋律を口ずさむことができるだろうが、作曲家ラベルがどのような人間であったのかを知る人は少ない。このほど、主演のラファエル・ペルソナが役作りと本作について語ったインタビューを映画.comが入手した。

<あらすじ>
1928年、パリ。スランプに苦しむモーリス・ラベルは、ダンサーのイダ・ルビンシュタインからバレエの音楽を依頼される。彼は失ったひらめきを追い求めるかのように自身の過去に思いを馳せながら、試行錯誤の日々を経てついに傑作「ボレロ」を完成させる。しかし自身のすべてを注ぎ込んで作り上げたこの曲に、彼の人生は侵食されていく。

――ラベルの作品はご存知でしたか?

 みなさんと同様に「ボレロ」は知っていましたが、他には何も。不思議な存在であることを発見しました。音楽家としては知っていても、彼という人間については何も知らなかったのですから。まるで音楽を通す以外の方法で自分の感情を表現することに、彼自身が苦労しているかのように感じたのです。アンヌから脚本を渡されたとき、私の中でさまざまな感情や思いが交錯しました。

 「ボレロ」は世界的なヒット曲のひとつでしたし、今もそうです。彼の作品は至るところで賞賛されていますが、ラベル自身には謎が付きまとっています。ありきたりな言葉ではありますが、私はこのような人物を演じるのをずっと待っていたのです。

――様々な感情があなたを襲ったとのことですが、最初のテストはどのように行われましたか?

 逆説的ですが、すべてがシンプルになりました。私はすでにこの作品の中にいたのです。記憶を失い始めているラベルが「ボレロ」を再発見し、自分が作曲したことに驚く瞬間のシークエンスに取り組んだ時のことを覚えています。彼はそこにいるけれど、そこにはいない、自分自身と距離があることを示しています。

 実際に、彼は耳を傾けます。きしむ床の上を歩く足音、工場の中の機械の疼くようなリズム……彼にとってすべてが常に音楽でした。彼はいつも何かに耳を傾け、いつも少しぼんやりとしていて、まるで人生を横切る影のようなもの、彼を凌駕する超自然的な何かに取り憑かれているかのようです。このことは、撮影の間、ずっと私を導いてくれました。

――映画では、ご自身でピアノを弾いていますね。

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