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危険性を感じない作品は意味がないーーホアキン・フェニックス×トッド・フィリップス監督、「ジョーカー」続編の舞台裏を語る

映画.com / 2024年9月16日 9時0分

――ホアキン、あなたが続編映画に出演するのは初めてのことですね。何があなたを「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」出演に突き動かしたのでしょう?

フェニックス:ひと言で説明するのは難しいが、同じビジョンや好奇心、失敗を恐れず、喜んでリスクを冒す姿勢を共有し、新しいことにチャレンジする優れた人材が集結したことが一番大きかった。具体的には、音楽監修のジョージ・ドレイコリアス(「ジョーカー」「バービー」)や、サウンド・エンジニアのジェイソン・ルーダー(「アリー スター誕生」)といった音楽のプロフェッショナルたちだ。

 果たして、誰が「ジョーカー」を題材に、ミュージカル映画を作ろうとするだろうか? だからこそ、僕はすごく興奮したんだ。危険性を感じない作品は、続編に限らず意味がない。希望を胸に、お互いに創造的なディスカッションを重ね、探求する価値のある“何か”を発見することに大いに期待をするんだ。

●「アーサーとジョーカーの欲望は違う」(ホアキン・フェニックス)

――ホアキンに脚本を手渡したのは、どんなタイミングだったんですか?

フィリップス監督:具体的な日付は記憶にないんだ。それに私たちが書き上げた脚本を、ただ単純にホアキンに手渡したわけじゃない。まずは(作品の)アイデアや方向性を伝えて、意見交換をした。ホアキンほどの名優であれば、たくさんの提案をしてくれるからね。脚本を手直ししたのは少なくとも12回、いやそれ以上かな。何より、前作同様に、ホアキンをいかに“不安にさせるか”が重要だった。不安や恐怖こそが、彼を夢中にさせるからね。

――ホアキンに質問です。5年前のオンライン取材で、あなたは「ジョーカーの秘めたる渇望を表現するため、かなり減量した」と答えてくれました。では、「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」においては、彼の内面を支配する感情とは、一体何だと思いますか?

フェニックス:うーん、彼が何かを渇望する神秘主義者であることに間違いはないんだ。けれど、それが複雑で、つまり「アーサーは何を望んでいるのか? ジョーカーは何を望んでいるのか? 果たして、それは同じことなのか?」ということだ。僕自身は、アーサーとジョーカーの欲望は違うものだと思っている。アーサーvs.ジョーカーなんだよ。それこそが、「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」が探求しているテーマのひとつだと言えるんだ。

――撮影現場に姿を現したホアキン、それがアーサーだったのか、ジョーカーだったのかわかりませんが、監督の目から、その存在はどのように映りましたか? ホアキンのことですから、初日から役になりきっていたと思うのですが。

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