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危険性を感じない作品は意味がないーーホアキン・フェニックス×トッド・フィリップス監督、「ジョーカー」続編の舞台裏を語る

映画.com / 2024年9月16日 9時0分

●新たな「ジョーカー」が世界に投げかける衝撃

――前作は「タクシードライバー」「キング・オブ・コメディ(1983)」(ともにマーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演)からの影響が感じ取れましたが、今回、何かインスピレーションを受けた過去の作品はありますか?

フィリップス監督:たくさんの映画を見ましたし、特に往年のミュージカル映画については、かなり研究をしました。ただ、具体的にこれとこれといった具合に、タイトルを挙げるのは難しいですね。どちらかと言えば、それらの作品が持つ雰囲気やトーンを参考にしているので、映画をご覧になっても、元ネタを探すのは難しいかもしれないな。

――前作「ジョーカー」は世界中で大旋風を巻き起こしました。その理由のひとつは、観客が、ヴィランであるはずのアーサー・フレック/ジョーカーに“共感”したからだと思います。

フィリップス監督:観客の反応は、正しいものだと思います。私自身も確かに、アーサーに共感しました。彼が崩壊したシステムの産物であり、幼少期に愛情が欠如すると何が起こるのかも理解することができた。アーサーに同情しない人もいるかもしれませんが、それはジョーカーというキャラクターに対する嫌悪のせいでしょう。

――前作の公開から5年の歳月が経ち、コロナ禍や紛争など、世界はさらに混迷していると思います。そんななかで、「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」はどんな衝撃を私たちに投げかけるのでしょうか?

フィリップス監督:正直、前作がもたらしたインパクトというものを、当時の私たちは予想できませんでした。それに、これから公開される映画について「こんな衝撃を与えるだろう」と予測することは好みません。なぜなら、私たちは、観客に映画館に足を運んでもらい、作品を楽しんでもらいたいから。そして、アーサーのことを愛してもらえればうれしいですね。

 「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は、10月11日全国公開。

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