高橋文哉×田中圭、4年ぶりの共演で思い巡らせたこと。【「あの人が消えた」インタビュー】
映画.com / 2024年9月27日 12時0分
ドラマ「ブラッシュアップライフ」の演出で高く評価された水野格が、監督とオリジナル脚本を担当したミステリー「あの人が消えた」。単純なストーリー展開ではないのが本作の特徴で、ストーリーを一読すると今流行りの事故物件系ホラーなのか、はたまた社会派なのか分からない。じつは前半からいきなりネタバレ厳禁の構成となっており、観た人だけが共有できるタイプの伏線だらけな一作となっている。本作で主人公の配達員・丸子を演じた高橋文哉、そして丸子の先輩配達員・荒川を演じた田中圭に、本作の話を聞いた。(取材・文/よしひろまさみち、写真/間庭裕基)
――今時珍しい、原作ものではないオリジナルの物語。しかも、監督ご自身があたためた企画です。出演を決めたきっかけはなんだったんでしょう?
高橋 最初にお話をいただいたときに読んだ脚本が本当に面白く、とにかくワクワクする気持ちでお引き受けさせていただきました。
田中 僕はたまたまプロデューサーからこういう企画があるということをうかがい、作品が動くという段になったときに、文哉くんが主演に決まった、というのを知りました。ますます作品に興味が湧いたんです。
――オリジナルの脚本だと役作りをいちからやる楽しさがありますよね。お二人とも演じられた役は一面的ではない、いろんな顔を見せないといけない役柄ですし。
高橋 原作があると、原作は役を読み解くヒントになる、という感覚なのですが、本作は脚本に書いてあることが答えでしたから、特別なことをしている感じはなかったんですよね。オリジナルの作品だからこそ自分で作り出す幅がすごく大きくて、現場でも楽しむことができました。
田中 原作のある作品で演じる機会は多いのですが、こうしてオリジナルが最近少しずつ増えてきているのはうれしいです。どちらにも良さがありますから。ただ、原作ものであまりにもファンの多い作品になると怖気づきますよね……。
――え? 田中さんほどの経験あっても?
田中 いやいや、ありますよ!原作ファンの期待を裏切ることはできないですし、原作の見た目に近づかないといけないということもあるので、お芝居の本質とはまた違ったところに力が入ります。
高橋 わかります。気にし過ぎなのかもしれないですが、やはり原作ファンの方の反応は意識してしまいます。
――その点、この作品の自由度は高いですね。
田中 本当に。オリジナル作品のうまみです。
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