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キスマイ藤ヶ谷太輔&奈緒に聞く、婚活への本音【「傲慢と善良」インタビュー】

映画.com / 2024年10月3日 15時0分

奈緒:かなり青春な時間でしたよね。ラストシーンは、監督の演出では、架と真実のかっこ悪さを大切にしたいという思いがありました。個人的には、夕日の風景のためにも時間が限られていたので、前日でもいいのでリハーサルをやって、この方向でいこうっていうのを決めておきたくて、撮影の前々日にその思いを叶えていただきました。ある程度の方向性を探すリハだったので、照明部さんや録音部さんはホテルに戻ってもよかったのですが、結局ほとんどの方が残ってくださいました。

藤ヶ谷:ラストシーンの撮影の日は、スケジュールに余裕をもっていたら2時間くらい空いて、みんなで歩いて道の駅に行っておみやげを買ったりしてね。

奈緒:助監督さんはカキ小屋に行ってカキを食べていましたよ(笑)。

藤ヶ谷:そのわりに、夕日は沈むのが早いから急ごうってなって(笑)。あれで夕日に間に合わなかったら、全員が道の駅に行くんじゃなかったって落ち込んでいたと思うので、間に合って撮影できてよかったです。

――お2人の共演シーンは、実はそんなに多くないですよね。それでも架と真実が一緒に過ごしてきたというのが伝わりました。ディスカッションではどんな内容を相談しましたか?

奈緒:“傲慢さと善良さ”がキーワードでした。

藤ヶ谷:そうだね。食事以外でも、お互いに台本を読んでいてちょっと気になったらグループLINEに送ったりして。

奈緒:私は、架の心情は藤ヶ谷さんに託していました。ディスカッションしているなかで、わからないっていうことも出てきていいなと思っていました。それが架と真実のすれ違いになるんだなって。監督も含めて話しているとき、新たな気づきがあったり、みんなでざっくばらんに話せたことがすごく嬉しかったですし、この作品には必要だったなと思います。

――藤ヶ谷さんは原作が「人生で一番好きな小説」、奈緒さんは辻村先生の作品のファンだと公言されています。どんな部分がご自身に刺さったのでしょうか。

藤ヶ谷:昔から、なかなか言葉では表せないような、驕ってきた気持ちや感じてきたことがありましたが、辻村先生の書いた1行を読んだときに、これだったんだってわかったんです。なんで俺のことがわかるのかなって思いましたし、読んでいてハラハラ、ニヤニヤしたりもします。人間の裏側をえぐられるというか、緊張感が伝わってきて「これやばいな」っていうニヤニヤです。

奈緒:初めて読んだ辻村さんの作品は「凍りのくじら」でした。本を読むようになったきっかけの1冊です。学生の時に読んだのですが、辻村さんの小説も学生や少年少女が主人公の設定が多くって。その時代って、私も自分の気持ちに言葉をつけるのが難しかったんです。うまく言葉にできない感情があるけれど、これを大人に言っても理解してもらえないし、理解してもらえる感情を自分も伝えられないから、蓋をしてもやもやしていたのですが、世の中にはわかってくれる人がいるんだって思えました。

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