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チェ・ミンシク、気鋭監督の挑戦を後押し「大切なのは、自分がこう撮りたいと考えた表現を貫くこと」【「破墓 パミョ」インタビュー】

映画.com / 2024年10月20日 10時0分

ミンシク:素晴らしい(日本語で)!キム・ゴウンさんになにかが乗り移ったようで、今後は俳優業のほかに巫堂(ムーダン)の仕事もやっていくんじゃないかと心配になりました。ユ・ヘジンさんと撮影裏で「大変なことになった…本当に取り憑かれているのでは?」という話もしていたくらいで(笑)。

 巫堂という役を演じて、あのようなパフォーマンスを見せることはゴウンさんにとってかなりの重圧だったと思います。でも彼女はキャラクターを深掘りするために身を粉にして、ディティールまで突き詰めて表現していました。俳優としては後輩ですが、そんな彼女の姿には心から尊敬の念を抱きましたね。

●実は寝ていた?傑作「オールド・ボーイ」のあの名シーン

――現在日本では韓国映画ブームの火付け役となった「シュリ」がデジタルリマスターで上映されています。ミンシクさんが大鐘賞の主演男優賞を受賞した印象深い作品だと思いますが、今この作品が日本で再注目されていることについてどう思われますか?

ミンシク:とてもとても幸せな気持ちでありつつも、少し怖い気持ちもあるような…。たとえば高校の日記帳を取り出して読まれているとでも言いますか。良くも悪くも、そこにあるのは私の過去の姿です。今見返すと笑顔になることもあれば、「なんでそんなことしたんだろう」と恥ずかしくて赤面してしまうこともあるんですよね。そんないろんな感情が入り乱れるような感覚もありますが、25年の時を経てもう一度関心を持って頂いていることは本当にありがたいですし、心から嬉しく思います。

――韓国における映画業界の労働環境はどんどん良くなっていると伺っています。今回「破墓 パミョ」を撮るうえで、またはここ最近でポジティブな変化があると感じたことなどあれば教えてください。

ミンシク:一昔前と比べると本当にポジティブな変化があったと思いますよ。大きいのは週にMAX50時間、一日MAX12時間まで、という就労時間を順守するようになったということですね。以前はそういったルールはまったくなくて、徹夜で撮影を続けるということもざらにありました。「シュリ」や「オールド・ボーイ」のときは、監督が「ここまで」というまでずっと撮りつづけるんです。「アクション!」と言われると役に入りますが、身体的に疲弊して素が出ることもありました。

 「オールド・ボーイ」のクライマックスで、ウジンというキャラクターがエレベーターで自殺する前に「俺たちはすべてを知って愛し合った。お前たちはどうだ」と言うシーンがあります。私が演じたデスはその言葉を聞いて泣きながら地面にひれ伏すんですが、実はそのとき私は寝ていたんです(笑)。なにしろ3日間徹夜が続き、一睡もしていなかったので。

 以前はそんなふうに根性でやれるとこまでやろうとしていましたが、今思えば本当に無謀でしたよね。そう考えると、今の労働環境は本当によくなっていると思います。最初は変化に戸惑うこともありましたが、その働き方が定着した今では、以前よりも効率的に仕事ができるようになりました。

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