山田孝之×仲野太賀が体現した、俳優としての“信念”【「十一人の賊軍」インタビュー】
映画.com / 2024年10月27日 20時0分
■吊り橋の爆破シーンは巨大な送風機&大量の雨降らしでずっと水浸し
仲野の役づくりは、撮影の半年前から始まった。「兵士郎は剣術の達人という設定なので、殺陣の経験のない自分につとまるのか?説得力をもってやれるのか?というプレッシャーはありましたが、アクション部の方々のおかげで無事に撮り切ることができました」と仲野。本作のアクションではワイヤーやCGを使わない分、肉体的なスピード、殺陣の型、柔軟性、重みある表現などが俳優に託され、仲野にいたっては、1人で30人の敵と戦う大掛かりなアクションシーンにも挑んでいる。
一方、「政は、戦うというより逃げるアクションの方が多かった」と撮影を振り返る山田は、台本を読んだときから、身心ともに苦しい撮影になるだろうと覚悟していたと言う。「政は、罪人という人間扱いされない役だし、砦のシーンは爆破爆破の連続だし、撮影期間も4カ月間と長いし、大変な撮影になるだろうというのは覚悟していましたが、ちょっと度が過ぎるよねって、笑いたくなるほどでした。でも、やりがいのある現場でしたね」。愛情を込めて大変さを伝える。
なかでも山田の記憶に印象深く刻まれているのは、黒い水(石油)を掘り当てて体にかぶるシーンだと語る。「後半のシーンですが、撮影のために用意された黒い水は、絵の具と墨汁を混ぜたような水で、ものすごく臭くて。シーンとシーンの繋がりがあるので、黒い水をかぶった後は、その水が染み込んだ衣裳を纏うので、ずっと臭い。しかも政の衣裳の素材はマットで、その下はふんどし一丁。こんなに愛着のわかない衣裳は初めてかもしれないです(笑)。撮影が始まったのが8月で、暑いし、マットの素材は痒いし、さらにそこに臭いが加わってくる。本当に罪人(役)として扱われているなあと思いましたね」。ちなみに政をはじめ賊軍の衣裳は「ぶっ飛んだ衣裳、汚れても格好いい衣裳をつくってほしい」という白石監督の希望を叶えたものになっている。
仲野は、激しい雨風のなかで吊り橋を爆破する撮影を大変だったシーンとして挙げる。「これまで経験してきた雨降らしって、大抵は一発本番のワンカットで撮ることが多かったと思うんですが、この映画は違いましたね。オープンセットに作られた吊り橋(全長約30メートル!)のたもとでの芝居でしたが、巨大な送風機で風を吹かせて、大量の雨を降らせて、ずっと水浸し。数日かけて撮りました」
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