「ペパーミントソーダ」1960年代パリの女子校、男の子やセックスに興味津々の女子たちの日常と揺れる心 ディアーヌ・キュリス監督に聞く
映画.com / 2024年12月17日 9時0分
――ただ、セットはパステルカラー調でとても可愛らしいです。装飾し直したのでしょうか。
「いいえ、あの色調はありのままです。60年代というのは、まさにあんな感じでした。ベージュ、淡いグリーン、茶色の家具など。ジャン=リュック・ゴダールの同時代の映画もあんな感じでしょう? ただわたしが通っていたあのリセは、建物自体がとても美しかったのです。9区にあるジュール・フェリーという学校で、もともと修道院だったものを改装して1913年から学校になりました。ステンドグラスなどもあり、いまは歴史的建造物に指定されています。まるで美しく彩られた牢獄のようでした(笑)。脚本を書いている時からここをイメージしていたので、この場で撮影できたことはとてもラッキーでした」
――「ペパーミント・ソーダ」(フランス語の原題は同じ意味のDiabolo Menthe)という題名がとても粋です。当時は食べ物の名前を映画の題名にすることはあまりなかったのではないでしょうか。
「そうなんです。でも色彩や匂いや味、見てくれなどがこの時代の子どもたちを象徴するものにしたくて、記憶のなかでそういうものがないかと探していたのですが、突然このドリンクの名前が浮かんだのです。フランスでは夏になるとみんなが飲むとてもポピュラーなドリンクだし、色がヴィヴィッド。味もスカっとしてぴったりだと。でも配給会社の人から飲み物の名前を題名にするなんて、と反対されました(笑)。でも頑固に押し通した。この題名も、映画のヒットにとても貢献したと思います。ユニークで新鮮でしたから。自分はそこまで確信があったわけではありませんが、英語の題名もペパーミント・ソーダになって、いい反響を得ました」
――ウェス・アンダーソン監督も本作のファンだというのはご存知ですか。
「聞きました。まだ彼に会ったことはないのですが、いつか会って話してみたいです。わたしも彼の映画が大好きで、この映画と通じる世界観を感じるので。彼の映画にはどこか子どもっぽいところがあって、きっと子どもが好きなのだろうと思います。ある種のシンプルさがあるところも惹かれます」
――当時はこれほど子どもを瑞々しく描いた作品がまだ少なかったのではないでしょうか。
「男の子を描いたものは少しありました。でも女の子のものはあまりなかった。少女たちのとてもフェミニンな話ですから。それにノスタルジーに満ちています。当時は『アメリカン・グラフィティ』など、ノスタルジックな作品が流行っていて、そこが観客にも響いたのではないかと思います」
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