2024年の中国映画市場における日本映画は大ヒット? それとも……? アニメと実写で明暗分かれる【アジア映画コラム】
映画.com / 2024年12月21日 16時0分
日本の実写映画に関して、コラムの第19回「なぜ『リトル・フォレスト』が大人気なのか?“TOP250”から読み解く、中国でウケる映画の傾向」(https://eiga.com/extra/xhc/19/)でも書いたように、中国では、多くの日本実写映画が評価され、注目されています。しかし、日本のアニメ映画と異なり、日本の実写映画に対しては市場の分析、業界との交流はうまく機能していなかったように見えています。
TIFFCOMの「Road Pictures」のセミナーでは、蔡社長も中国における日本実写映画の現状を分析しました。問題点として挙げたのは「IP推進力に欠けること」「日本の芸能人が中国における認知度が低いこと」「日本実写映画の独自性」など。ただ、このあたりの問題は絶対に解決できないことではないと思っています。
たとえば「ラストマイル」。「アンナチュラル」が放送された時、中国で非常に話題になっていたので、IPとしての可能性を感じました。「ラストマイル」には中国で共感されるような物語要素があったはずですが、そこがきちんと伝わっていなかったような気がします。
中国映画市場は大きい――しっかりと市場の中身を理解しなければ、簡単に成功することができません。日本アニメ映画はすでに中国映画市場の一角を占めています。日本の実写映画は、アニメ映画以上にさまざまな工夫をこらさないと厳しい結果が続くでしょう。
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