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大泉洋、芸能生活30年を迎えて願うこと。そして明かす時代劇への思い【「室町無頼」インタビュー】

映画.com / 2025年1月15日 12時0分

■役者としては、なるべくパブリックイメージなんてものは付けない方がいい

 大泉は今作で、パブリックイメージとして定着している“笑い”の要素をほぼ封印して撮影に挑んだ。「僕が常日頃思っているのは、パブリックイメージをいかに覆せる役者になっていくかということ」と意に介しておらず、「役者をしていくうえでは、バラエティをしなきゃいいって話なんですよ。ただ、それが僕のやりたいことなのかと言うと、そうじゃない」と胸の内を聞かせてくれた。

 「バラエティはやりたいんです。どうにもこうにも、人を笑わせたいという思いがある人間なもので。底抜けにバカバカしいことをして笑わせながらも、今作の兵衛のような役を演じたときには切り替えて見てもらえる役者になりたいと思ってやっています。どうしても人にはパブリックイメージが付いて回ります。亡くなられた高倉健さんや田村正和さんのようなスターは、私生活が全く見えなかったじゃないですか。役者としては、なるべくパブリックイメージなんてものは付けない方がいいんでしょうね」

 今作の見どころのひとつとして、一揆のシーンにおける大泉と堤の一騎打ちは素早い展開の殺陣が繰り広げられて圧巻だ。撮影当時、大泉は50歳(現在51歳)、堤は59歳(現在60歳)だが、しっかりと土台を築き上げてきた者同士の対峙に思わず前のめりになってしまう。50代を迎え、何か変化があったか聞いてみると……。

 「体のガタがひどいんですよ(笑)。僕の体が50歳を機に生まれ変わっちゃったというか…。僕への体の信号がすごかった。『今までのやり方では無理なんです、そんな働き方はもう出来ないんです』って、ずっと僕に言ってくる。デイシーンの後、夜中までナイトシーンはもう撮っちゃダメなのね、急激なダイエットもダメなのね、みたいな。50歳になった途端にでしたから。50歳の体に慣れるのに、まだ時間がかかっている感じです。自分の体に合ったトレーニングをしていかないと、いよいよ待ったなしなんだなと痛感しています」

■30年間やってきたからこそ出てくる僕の良さが伝わればいいなと祈るばかり

 大泉が50代ということに驚きを禁じ得ないが、芸能生活30年ということを考えれば、さもありなん。30年続けてきたからこそ見えてきたことは、どのようなものなのだろうか。

 「30年前はもちろん何も見えていなかったんだろうけど、僕は一度始めたことを辞めない人なんですね。なんとなく続けることに意義があるっていう人なんで、役者とバラエティをずっと続けてきたからこそ出て来るものに期待するような気持ちなんです。何か見えるようになっているかは分からない。おそらく色々なものが見えているんでしょうが…。ただ、30年間やってきたからこそ出てくる僕の良さみたいなものが映っていればいいな、見てくれる方々に伝わればいいなと祈るばかりです。

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