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松たか子と松村北斗が紡ぐ、どこまでも軽妙洒脱な会話の行き着く先【「ファーストキス 1ST KISS」インタビュー】

映画.com / 2025年2月5日 18時0分

 松村北斗(以下 松村):最初にいただいた脚本は、最終的な撮影台本よりだいぶボリュームのあるものだったんです。そのまま撮ったらたぶん4~5時間の映画になりそうなボリューム。過去での出来事や、他のキャラクターのドラマがもっとたくさんあって、それが本当に面白かったんです。それをどんどん削って、洗練されていって。でも寂しくなるところはなく、むしろその進化を見守れたことで、坂元さんのすごさみたいなものを感じることが出来ました。この台本、絶対取っておこうと思います(笑)。

――坂元さんの脚本にはすごく印象的な台詞がたくさんあると思います。私は、一度言われてキュンとした言葉を、相手が覚えていないのをいいことに、タイムトラベルするたびに言わせるところで笑いましたし、「寂しいという気持ちは好きから始まる」みたいな台詞も印象に残っています。お二人が印象に残っている台詞はありますか?

 松村:僕は、これがいわゆる坂元脚本を愛してやまない部分なのかもと思った、柿ピーのくだりです。「君は柿ピーの柿が好きで、僕はピーナッツが好き」。下手したら坂元さんが、わざと坂元節をやったのではないかと思うくらい、ドンピシャ書いてくださった。その台詞を言えたことが感動でした。

 松:私は、2人の会話に出てくる「15年後、人は何を見ても聞いてもやばいしか言わない」という台詞ですね(笑)。この台詞を、いろいろ乗り超えた2人が楽しそうに喋っているのがかわいいなと思ったし、言っていても楽しかったです。

――松さんから見た坂元脚本の魅力とはなんでしょう?

 松:気づいたら血だらけ。グサグサにやられている感じですかね(笑)。それなのに人に優しい。なんか大丈夫だよと言ってくれるような感じもあるんです。

――松村さんは、坂元さんが脚本で、松さんが主演された「カルテット」がお好きなんですよね?

 松村:はい。「うわ、なんだ、このドラマ! めっちゃ好きだ」と思ったら、坂元さんの脚本だったんです。

 松:(驚いた顔を松村に向ける)

 松村:僕、前にも言いましたよね。

 松:いや、見ただけでびっくりはしてないです。驚いているように見えるかもしれませんが、こういう顔です。

■「松たか子という存在の大きさに屈する」「怖いこと言わないで」

――塚原あゆ子監督は、坂元さんと初タッグだそうですし、おふたりも初めてお仕事されたかと思いますが、塚原監督はどんな演出をされるのか教えてください。

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