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クリス・サンダース監督「野生の島のロズ」で貫いた“原作映画化”の工夫 「となりのトトロ」どこが好きなのかも聞いてみた

映画.com / 2025年2月9日 13時0分

――そして、ロズとキラリの関係から浮き彫りになってくるのが「子育て」というワードです。僕自身も“真っ最中”の身です。映画を見ていて「プログラムを超えないと、子育てには太刀打ちできない」という点にも深い共感を覚えました。

 子育て中は状況に応じて“自分”を変えていかなければなりませんし、困難が伴うこともありますよね。でも、人生を振り返った時に「(子どもだけではなく)自分自身も成長している」と実感できる瞬間が多いような気がしています。

●ビジュアルでの工夫は? 一番のこだわりは「口をとった」こと

――ロボットが登場する映画……となれば、やはり最も気になるのは、そのビジュアルです。「宮﨑駿監督のロボットたちが指針になっている」と仰っていますよね? 宮﨑作品のロボットにどのような魅力を感じ、どう取り入れたいと思ったんでしょうか?

 (原作本を指し示しながら)ここにロボットのイラストが入っているんですよね。口があったり――この腕はちょっと“宮﨑さん”を思い出させるような。ヒューマノイド形で大きな頭がありますが、股間部分の形成するパーツはない。さまざまなディティールが足りない状態だったので、その部分を埋めなければなりませんでした。

 ですから、自分も含め、まずはアーティストそれぞれが“自分なりのロズ”をデザインしてみようということになりました。そのなかでもHyun Huh(ヒョン・ホ)さんのデザインは、現在の形にかなり近いものでした。球体をうまく取り入れたデザインです。宮﨑監督の影響があったかどうかは聞いていないんですが、「影響があった」と言ったとしても、まったく驚くことはないでしょうね。それに時間が経過するにつれて、ボロボロになっていく感じが、すごく“宮﨑さん”っぽいですよね。

 一番のこだわりは「口をとった」ことです。成功してるロボットの多くには、そんな特徴があると思っていました。たとえばR2-D2です。そしてC-3POには口はありますが、それ自体を使うことはありませんよね。「禁断の惑星」のロビー・ザ・ロボットもそうですし、それに「天空の城ラピュタ」のロボット兵も。例外として「アイアン・ジャイアント」がありますが、あれは“顎があるだけ”とも言えます。なので、今回は“口”をとり、アニメーターの方々にマイム(=身ぶり手ぶり)で表現できるようにしてもらうことにしました。

 “宮﨑さん”の話が出たので――これを見てください。

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