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菊池亜希子×三根梓 対談、初共演作「海のふた」の魅力を語る

Entame Plex / 2015年7月21日 12時0分

――今作で演じた役どころの女性像で共感できるところはありましたか?



菊池「私は“まり”という人物が共感という言葉を超えて、彼女の言うことや行動パターンが簡単にイメージできるぐらい近かったので、逆にイラ立ちを感じてしまう部分もありました。“まり”は何故ここでこういう言葉を言えるんだろうと思いながら、でもそれを言っちゃう節はわたしにもあるなと感じたり……、だから“まり”を心から好きになるのが難しかったです。同族嫌悪的な感じというか、すごく自分にも思い当たる節があって、目を背けたくなる部分もありましたね。でも、“まり”を演じるには、そうした自分の見たくない部分もこじ開けないといけないなと感じたシーンが多かったです」

――“まり”が幼馴染みで元恋人のオサム(小林ユウキチ)と衝突したあとに泣くシーンが印象的でした。

菊池「“まり”が、目を背けたい現実を突き付けられて、わけが分からなくなったあのときの感情を思うと涙が止まらなくなって……。(撮り終えたあとは)何かが抜け落ちたというか、つっかえていたものが取れてすごく楽になったような感覚がありました。あのシーンは、朝方に撮ったんですが、あの光景はすごく印象に残っています」

三根「これまでお姉さんみたいに頼っていた“まり”ちゃんが、子どもみたいに泣きじゃくるのを見て、今度は自分が一緒に寄り添ってあげたいと素直に思えた、生の感情が溢れているようなシーンでした」

――劇中ではアフリカに伝わるというお守りで、悲しいことイヤなことを全部吸い取ってくれるというぬいぐるみが出てきます。“まり”と“はじめちゃん”のお互いがそのような存在だったのではと感じました。

菊地「あの部分は、ものすごくファンタジーな感じがしました。“はじめちゃん”は目が合ったらつい微笑んじゃうような気持ちがゆるむ存在で。ひと夏だけの出会いがすごく濃かっただけに、“はじめちゃん”といた夏は夢だったんじゃないかって“まり”はきっと想うときがある気がするんですよね」

――豊島圭介監督の演出はいかがでした?



三根「繊細な表現を求められることが多かったのですが、わたしは頭で考え過ぎちゃって固めてしまうところがあって。芝居が変えられなかったり、監督に求められているニュアンスにうまく応えられなかったり、その難しさをすごく痛感させられた現場でした。あるとき監督に『頭の中を空っぽにして、その瞬間に感じたものを素直に伝えるってことだけを考えてほしい』って仰っていただいて。その大切さに気付いてからは、演じていて“はじめちゃん”がどんどん自分に降りてきてくれたような感覚がありました」

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