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土屋アンナ「バカだと思われてもいい」、映画『GONIN サーガ』インタビューで本音に迫る

Entame Plex / 2015年9月29日 14時33分

――自分の想像と違っていても、それもアリだと。

「監督の器がすごく大きいっていうのはもちろんですが、良い意味でやわらかい方で。演者すべての突発的な行動、つまり演技していないリアリティをものすごく欲しがってくれている人です。例えば(共演者の)安藤くんが入り込みすぎて、イスから転げ落ちるハプニングがあってもカメラを止めないんですよ。それが監督の求めているものなんだなって思いましたね」



――徹底したリアリズムを求める。
「でも、メイクさんとかは『ぎゃー!』って言っていましたけどね(笑)。水に濡れるシーンを何度も撮り直すとか。そういった部分にはしっかりと時間をかけていました。メイクさん泣かせ、とか言ってましたけど、みんなもそれを楽しんでました。『うわー濡れたー、血が出たー! やり直しになるなよー……やり直すんだ~』って(笑)」

――アンナさん自身、女優業についてのスタンスはどう捉えていますか?

「しっかりと演技の勉強をして演技する人や、深い人生を歩んで色々な引き出しをコントロールして出せる人とか、竹中(直人)さんのような天才肌もいるし。役者って本当にすごいと思うんです。でも、私はまだどこにも当てはまってないので胸を張って『自分は女優です』って言えないんですよね(笑)。たぶん死ぬまで言えないんですけど」

――今作では素晴らしい演技でしたが。

「皆さん演技一本じゃないですか。私は音楽もモデルもやっていたりしてるので、それを口にすると彼らに失礼になるのかなって一歩下がっています。でも、今回のように『なりきる』というか、ある人の人生を自分とマッチさせて演技するのは好きなんですよ」



――謙虚ですね。

「でも、素の自分と全然違う役のオファーを受けたら、全然できないと思う(笑)。真面目な生徒とか」

――(笑)。でも石井克人監督の映画『茶の味』では真面目な生徒役じゃなかったでしたっけ?

「あはは(笑)! だから、あのときはあまり喋らないようにしたんです。悪役とかはすごくやりたいんですけど。とはいえ、いつか誰かが『お姫さま役をくれるはず』と思って(笑)。それを待ち望んでるんですよ」

――アンナさんは、どんなことでも気を使ってサービス精神が旺盛なイメージがあります。

「私ね、バカだと思われてもいいんですよ。皆さんが笑ってくれれば。カタいのも好きじゃないし、無言な空気も苦手で。まわりが『ああ、面白かったね』と思ってくれる場をつくることがやりたいんですよ。竹中さんもそういった部分があると思うんです。あとで尋ねると、『何言ったか覚えてないよ』なんて言うんですけど、絶対覚えているんですよ(笑)」



――竹中さんはそうやってとぼけるイメージがありますね(笑)。

「どこでも一緒ですよ。飲み屋でも、おばあちゃん家に行っても。ただ毎日楽しいほうが良くない? ってだけで。真面目な人がいるから成り立つ話ですけど、だからこそ私はそっちじゃない方でいたいです。でも、あとで母親やおばあちゃんには怒られますけどね。『何? あのしゃべりかた! またとんでもないこと言って』って(笑)」

映画『GONINサーガ』は、TOHOシネマズ新宿ほかにて全国公開中!



©2015『GONINサーガ』製作委員会

ヘアメイク:“baku”(Les Doigts)
スタイリスト:YAMATO(Rising Sun)

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