64歳生活保護ロッカーに密着!太田信吾監督インタビュー
Entame Plex / 2017年10月8日 16時0分
64歳生活保護ロッカーに密着!太田信吾監督インタビュー
神奈川・三浦半島の最南端に位置する城ヶ島公園で9月30日に初開催された野外映画祭『星降る町の映画祭 with CINEMA CARAVAN』。目の前に広がる三浦半島の絶景のロケーションで上映されたのは、新進気鋭の若手監督による3作品。
今回、Entame Plexでは、その中で「大津 city 今恋心」を出品した太田信吾監督にフィーチャー。
彼の真骨頂とも言えるドキュメンタリーで密着した人物は、ダンシング義隆64歳。1970年代後半、関西を中心に熱狂的な人気を博したロックバンド:誰がカバやねんロックンロールショーのボーカリストとして活躍した彼は、人気絶頂期にバンドが解散。バンドメンバーから絶縁関係に置かれ、生活保護を受給しながら今なおソロシンガーとしてロックを続け暮らしている。
叔父からバンドの再結成を熱望された義隆が、和解を求めてかつてのメンバーを訪問し、奮闘する姿を追った本作について、太田監督にいろいろと話を聞いた。
――「星降る町の映画祭」で初上映を迎えた今のお気持ちは?
「上映が決まっていない状態でずっと撮っていたので、こういう機会をいただけて嬉しいです」
――屋外で、しかもこのロケーションでの映画祭は珍しいですよね。
「映画館だと自分が観たい作品の前情報を入れてから観に行くことが多いですが、今回は映画目的じゃない方も多くいらっしゃるイベントとあってなかなかない機会です。自分の好きな情報しか入ってこないような時代になってきているので、すごく貴重な場だと思います」
――今回上映される「大津 city 今恋心」はどのような経緯で?
「僕が主人公であるダンシング義隆さんと出会ったのも、公園でやっていたライブを偶然見掛けたのがきっかけだったんです。“この人なんなんだ!?”という強烈なキャラクターに惹かれて、2014年1月から撮り始めて」
――そこからどれくらいの期間密着したんですか?
「3年ぐらいですね」
――義隆さんへの密着を始めて、撮影当初から完成形は思い描いていた?
「いや、まったく。彼はお金がないけど大阪から東京に行ってツアーをすると言うので、ロックンローラーとして面白そうだなと思って、最初は東京でのツアーに密着取材したんです。義隆さんの家族関係や昔やっていた誰がカバやねんロックンロールショーというバンドのことは知らなかったんですけど、大阪ではタクシーの運転手さんや道行く人が“あの人もしかして……”って知ってるほど有名な人みたいでびっくりしました」
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