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東急プラザ銀座に新店舗をオープンしたコンセント、パリ在住20年のバイヤー湯沢由貴子のセレクト眼【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2016年5月10日 20時0分

ジェンダーレスという傾向に関して、これは大阪店の例ですが、今年1月に入荷した J.W.アンダーソンの商品はメンズとウィメンズが全く同じデザインの商品があって、まずメンズから入荷したのですが、サイズが48と大きいにもかかわらず、オーバーサイズというトレンドの背景もあり、すべて女性が購入され、すぐに完売してしまいました。その後に、ウィメンズが入荷してそれを男性が買っていくという現象が既に起こっています。

Q:ヴェトモンのオーバーサイズのコレクションが受けるのは、そういう時代の気分をいち早くつかんでいたからなのでしょうね。コンセントの今シーズンのバイイングテーマを説明して頂けますか?

湯沢:「新しき変態」をテーマとしました。さなぎが蝶に“変態”するような感覚です。ジェンダーレスのテーマは、モードではすっかり一般化しているので、その先をというイメージです。

(パリの雑貨・インテリアの総合展示会)メゾン・エ・オブジェでのテーマや、アカデミー賞を取った映画『レヴェナント』にしても、自然への回帰、野生への憧れというのは全体的な傾向としてすごく感じます。ノームコアとは対極にあるファッションの流れなのではないでしょうか。実際にオープン時に並べた、ウサギの剥製、動物や恐竜などのフィギュアなどのオブジェも早々に売れました。

プロモーションスペースで展開したジョージア(旧グルジア)のデザイナーSOFIO GONGLIの手編みニットのカーディガンはウールの厚物だったにもかかわらず、ほぼ完売しました。彼女の商品は東ヨーロッパのデザイナーたちが集まって行っていた展示会で一目惚れして、銀座店のオープニングに是非、と実現。アニマルモチーフなどの大振りの七宝焼きのアクセサリーも好評でした。

次の秋冬シーズンも強気でモード系ブランドを買い付けています。毛皮なども結構、発注しました。ジェンダーレスな、男性のものをさらっと着てしまうという女性像をイメージしています。

■買い付けスタート時のテーマはいつも白紙

Q:今回の銀座店は表参道店からの移設で、面積も増えましたが、これによるショップコンセプトの見直しはあったのですか?

湯沢:いいえ。「21世紀をたくましく生きる大人の女性に向けたバイヤーズショップ」というコンセプトは2001年に大阪に1号店をオープンしたときから、変わっていません。価格ではなく価値を自分で決ることのできる女性がターゲットです。あるときはスポーティブだったり、クチュールなドレスであったり、ガーリーなファッションを着たり、ロック風なときがあったり、さまざまなスタイルを楽しみたいと思っている女性たちです。

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