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東急プラザ銀座に新店舗をオープンしたコンセント、パリ在住20年のバイヤー湯沢由貴子のセレクト眼【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2016年5月10日 20時0分

Q:各シーズンのバイイングテーマはどのようにして決定されるのですか?

湯沢:毎シーズン、ロンドンコレクションからバイイングをスタートするのですが、その段階でテーマは全く白紙です。最後、すべて買い付けを終えマップを作って行くときに不思議とテーマが統一されているのです。普段は自分が好きではない色や形をオーダーしていたり、イメージが自然に決まっている。モードというのはその時代の気分です。展示会でクリエイターなどと話をしていくなかで、自分自身のバイイングのイメージも固まっていきます。

そのシーズンの買い付けを終わったときに、自分がなぜそれを買い付けしたのかしっかりとスタッフに伝えていかなければならないという思いは、バイヤーをスタートしたときから変わっていません。自分がなぜそれを買い付けたか、という理由を常にスタッフに伝えられなければダメ。逆に実際のシーズン売れ筋のトレンドから外れ、買い付けを失敗したと感じた時も、店頭スタッフに私自身の買い付けの意図を理解してもらわなければなりません。

売る難しさは、自分自身が百貨店の店頭に立っていた経験から理解しています。今でも2ヶ月に1度は店頭に立って接客しており、そこから市場のニーズも感じ取ります。

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Q:湯沢さんのキャリアは百貨店からスタートしていると伺いましたが?

湯沢:80年代初めの最もモードが華やかだった時代に百貨店に入社し、ショップマスターとして売上高、差益率、在庫予算を57ヶ月連続で達成し、表彰を受け、パリに出張で行かせてもらったのが、海外コレクション体験の最初です。その後、婦人服飾のバイヤーになり、1993年に13年在籍した百貨店を辞め、語学の勉強のために渡仏。そのときは学生ビザで渡仏しました。その後、商社で貿易業務を経験しました。H.P.フランスに入社したのは2000年で、翌年にコンセントをスタートしました。

Q:ビッグメゾンのショーと新人のショーすべてをご覧になっているのですか?

湯沢:自分たちは大手メゾンのブランドを買い付けているわけではないので、ビッグメゾンのショーチケットはなかなか手に入りません。ディオールやシャネルなど、大きなメゾンのショーの華やかさは大好きですが、まだ大々的に知られていないような展示会を細かく回って、ということを1年中繰り返しています。

Q:湯沢さんクラスのベテランバイヤーならチケット入手は容易なのかと思っていました。

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