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映画『ハイヒール』イ・インチョル監督「“考える”という人間らしい行動を誘発する作品に」【INTERVIEW--1/2】

FASHION HEADLINE / 2017年6月17日 17時30分

映画『ハイヒール ~こだわりが生んだおとぎ話』

日本映画界をざわつかせているインディペンデント映画がまもなく封切りとなる。監督・脚本・原作イ・インチョル(李寅哲)による30分の短編映画『ハイヒール ~こだわりが生んだおとぎ話』が、6月24日ヒューマントラスト渋谷ほか順次全国公開。

主演に菊地凛子を迎え、衣装特別協力はシャネル(CHANEL)や靴制作協力にミハラ・ヤスヒロ(MIHARA YASUHIRO)と、ファッション要素も強い作品だ。スタッフは国内外の第一線で活躍するメンバーが集結した。撮影は『るろうに剣心』3部作の石坂拓郎、編集は日本アカデミー賞優秀編集賞8冠の上野聡一、特殊美術は『進撃の巨人』や『寄生獣』にも参加する百武朋。オープニングのアニメーションは、Mr.ChildrenのMVなどを手がける映像作家・半崎信朗が担当。本作が劇場デビュー作となる弱冠28歳若手監督の作品に、世界レベルのクリエイターが名を連ね、短編映画が全国の映画館で放映されるのは異例のことだ。

映画の舞台は西暦4015年の遠い未来。時代とともに人間の果てなき欲望が世界を滅ぼしかけ、人々は生き残るために欲望を捨てて自らアンドロイドになることを選んだ。主人公は性別不明、アンドロイドの靴職人Kai。客のためにオーダーメイドの靴を作るが、どうしても片方のサイズがほんのすこし合わない。Kaiは必ず解決すると客を説得し、再びハイヒールと向き合うが事態は思わぬ展開に。突然のエラーにより“欲望”という人間らしさを取り戻してしまったアンドロイドたちが引き起こす、未来のおとぎ話。

動画引用元: (YouTube: https://youtu.be/C-nwakWInpQ)

韓国で生まれ育ち、19歳で活動の拠点を日本に移したイ・インチョル監督。映画業界やクリエイターと強いコネクションがあったわけではなく、本作の製作に至っては各人ダイレクトに依頼をかけたという。「台本と監督の人柄で出演を決める」という菊地凛子を筆頭に、錚々たる面々が集まったのは、主人公Kaiの人物像とKaiに投影された監督の魅力だろう。今回は『ハイヒール ~こだわりが生んだおとぎ話』の誕生から製作、公開を控えた現在の心境について訊いた。


――映画の世界観に惹かれ、何度も拝見しました。1カットずつ美しい映像美に吸い込まれるように見入ってしまい、随所に監督のこだわりが感じられます。かといってアートを全面に押し出したような、尖った作品ではなくストーリーもしっかりしていて、30分では物足らないほどです......。本作のストーリーはどのようにして生まれたのですか?

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