老舗百貨店×ファッション誌が挑むファッションクラウドファンディングの新鋭「TOKYO DESIGN COMMIT」

FASHION HEADLINE / 2013年10月31日 13時0分

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プロレスとヒーローをモチーフにしたデザインを手掛けるユキヒーロープロレス

28日、三越伊勢丹とファッション誌『装苑』が、ファッションに特化したクラウドファンディング「TOKYO DESIGN COMMIT(トーキョーデザインコミット)」のリリースを発表した。日本のファッションビジネスの中長期的な成長を見据えて、業界が抱える“新人ファッションデザイナーの育成”という課題に挑む。次世代クリエイターの育成に先陣を切って取り組んできた両社が、これまで培ってきた資産に、世界でトレンドとなりつつあるクラウドファンディングの仕組みが掛け合わされることとなる。

クラウドファンディングは、ここ数年で世界でも注目されるITトレンドの一つとなった。インターネットを使って広く支援を呼びかけ、プロジェクトの実現に必要な資金を“Crowd”(群衆)から集める仕組みを指す。昨年、これらのプラットフォームを通じて資金調達に成功したプロジェクト数は100万件を超える。メジャーなクラウドファンディングサービスの「Kickstarter」では、テクノロジーからゲームまで幅広いジャンルのプロジェクトが展開されるが、ファッション分野における導入は最も少ないと言われる。

海外では、BycoやIAmLaModeなどファッションに特化したクラウドファンディングも存在するが、これといった決定的なサービスはまだ現れていない。2009年にサービスを開始し、著名なインキュベーターから出資を受けるなど注目されたファッションのクラウドファンディング「LOOKK」は残念ながら今年幕を閉じている。新鋭のスタートアップによるチャレンジも素晴らしいが、そういう意味で今回の三越伊勢丹と装苑のタッグはこれまでとはひと味違うのではないか。企業やビジネスとしての歴史はもちろんのこと、両社はこれまでも新人デザイナーの発掘や輩出に貢献してきた。

1994年、三越伊勢丹は、新人ファッションデザイナーをインキュベートする場としての“解放区”を開始。老舗ブランドの先行販売がされる伊勢丹の一等地で、新人デザイナーが育って行く土壌をつくった。装苑は創刊以来77年の歴史を持ち、日本における新人デザイナーの登竜門である、装苑賞などのデザインインキュベーションを手掛けてきた。集客やプロモーション、ストアパワー、キュレート力などを必要とするファッションのクラウドファンディングだが、TOKYO DESIGN COMMITは両社のこれまでの活動をいっそう後押しすることになりそうだ。

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