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ジェンダー論争を遊んだモスキーノのフェミニンとマスキュラン【2018-19秋冬メンズ&2018ウィメンズプレフォール】

FASHION HEADLINE / 2018年2月5日 14時0分

モスキーノ2018-19年秋冬メンズコレクション

モスキーノ(MOSCHINO)は1月14日、ミラノファッションウィークメンズで2018-19年秋冬メンズコレクションとウィメンズの2018プレフォールコレクションを発表した。

今回のコレクションのテーマは「Overt/Covert」。明白なもの(Overt)と隠されたもの(Covert)だが、ウィメンズは徹底したフェティッシュ。サスペンダーやガーターベルトで吊られた破壊されたテーラードやタキシード、パンツ、ホワイトシャツ、パーカ…。インナーはブラックPVCのボディスーツとマスクで覆われ、ウールのコートにはカマーバンドとオーバーブラ。ピンストライプの梳毛(covert)のスーツのジャケットはセクシーに破壊され、ピンナップガールを思わせる。“HOT”、“SPANK”、”CHERRY”、”X-rated”などの文字が全面に安全ピンで留められたコートやジャケット、モッズパーカ、あるいは大きく安全ピンが拡大されたプリントのモチーフのコートなど、パンクとフェティッシュなアイテムが黒とグレー、カーキのカラーを中心にハードに展開される。

メンズもそれに呼応するかのようにテーラードなアイテムにくすぐりを入れたジェレミー・スコット(JEREMY SCOTT)お得意の饒舌なジョークスタイリング。テーラードコートのヘムをフェザーでフェミニンに仕上げたり、タキシードコートの前だけカットしたジャケットにはPVCのアンダーパンツにブーツ。肩を切り取ってサスペンダーをあしらったスーツやワンショルダーのピンストライプのダブルジャケットなど、マスキュランとフェミニンをミックスすることで、ジェンダー論争をからかった。

ビザールで過激な見せ方ながら、後半のフォトプリントのドレスやMA—1をベースにしたドレスやジャケット、パテントレザーのコートなど、マーケットインしたアイテムへの落とし込みは流石。

フィナーレにはつながったタンデムのタキシードを着たジェンダーレスなモデルをデュオで登場させ、相反と同一をミックスするモスキーノ・ワールドを締めくくった。


Text: Tatsuya Noda

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