ファッションデザイナー髙田賢三が語る成功と失敗、そしてこれから【INTERVIEW】
FASHION HEADLINE / 2018年4月21日 17時0分
髙田: デザイナーにとってパートナーはすごく大切です。あの当時はあまり考えていませんでしたが、イヴ・サンローランにピエール・ベルジェがいたことはすごくうらやましいと思います。サンローラン美術館に行くとわかりますが、ベルジェはサンローランの最初のコレクションからほとんどすべての資料を保存しています。経営面だけでなくクリエーションもサポートしてくれるような素晴らしいパートナーがいてくれるというのはすごいことだと思います。以前は僕の所にも資料などもきちんと管理してくれる近藤淳子さんという女性がいました。共同経営者でありクリエーションも管理してくれるパートナーと一緒に仕事をすることはすごく大切なことだと思います。やっぱり、デザイナーが1人でできることは限られていますからね。
FH: 一方、ファッションデザイナーとして成功できた理由については?
髙田: 高校生の頃から自分のやりたいことがわかっていたので、パリに行くなど、冒険心を持ってやりたいことに邁進してきたことがよかったと思います。
-- 次のページは高田賢三が思う、今のケンゾー。そして最近のパリコレクションについて
FH: 若い人たちにとっては当時のケンゾーブランドのコレクションやファッションショーは伝説といえるかもしれません。
髙田: 僕のコレクションが「ジュルナル・ド・テキスチル」の人気ランキングで首位になったのは1973年ですから、40年前、いや、もう50年近く前ということになりますからね。
FH: 最近、ケンゾーでも山口小夜子さんなどをイメージしたコレクションが出ていますし、コム デ ギャルソンやヨウジヤマモトの80年代のコレクションもヴィンテージや復刻として登場していますし、展覧会やコレクションをまとめたデザイナーの本も出ています。また、ここ数シーズン、そのブランドが発表していたコレクションやアイコンを現代に蘇らせることでよりそのブランドらしさを表現したコレクションも目立ちます。最近のファッションについてはどう見ていますか?
髙田: ケンゾーのコレクションは昔のアーカイブだったのでしょう。ファッションは繰り返すものですが、彼らが僕のことを考えてくれたようで嬉しかったです。ただ、ファッションはどんどん進化しています。服はもちろんですが、ファッションビジネスやコレクションを伝えるメディアがすごく進化していますし、時代の展開がすごく早いと思います。そういう意味で、ファッションはすごい仕事だなと改めて感じています。僕たちがコレクションをスタートした70年代にはファッションは遊びのようなものに見られていましたが、今、ファッションはカルチャーであると同時に巨大なビジネスになっています。今後は更にライフスタイルに溶け込んで、生活の大きなポイントになっていくと思っています。
この記事に関連するニュース
-
桂由美さん死去 ブライダルの伝道師、ウエディングドレス着用率65年は3%→現在90%以上
日刊スポーツ / 2024年5月1日 7時16分
-
桂由美さん ビジネスの嗅覚にドン小西氏も脱帽「デザインしか考えてなかった僕がすごく勉強に…」
スポニチアネックス / 2024年4月30日 17時27分
-
桂由美さん死去 ブライダルデザイナー、94歳
共同通信 / 2024年4月30日 11時5分
-
常識を打ち破るスタイルを次々と生み出した髙田賢三の没後初の大規模個展「高田賢三 夢をかける」
NeoL / 2024年4月24日 20時0分
-
【ケンゾー】阪急うめだ本店9F開催の「HANKYU BEAUTY フレグランスフェスティバル2024」への出展が決定!
PR TIMES / 2024年4月19日 14時45分
ランキング
-
1スターバックス、8日から“人気フラペチーノ”が復活 「絶対に買いに行く」と意気込む声が続出
Sirabee / 2024年5月3日 4時0分
-
2コンビニは「前向き駐車」すべき? なぜ「バック駐車」は推奨されない? “納得の理由”と守らなかった際の「悪影響」とは
くるまのニュース / 2024年5月2日 17時10分
-
3国産米100%なのに「グミ食感」って...どういうコト? 老舗おせんべい屋さんが作った謎のお菓子を食べてみた
Jタウンネット / 2024年5月4日 17時0分
-
4ゴミ屋敷「"開かずの間"を開けてみた」驚愕の顛末 結婚相手にも秘密だった自宅をついに片付けた
東洋経済オンライン / 2024年5月4日 13時0分
-
5映画「もののけ姫」の映えスポットで撮影した女性の投稿に大反響! 「言われなくても生きそう」「無敵感がすごい」
よろず~ニュース / 2024年5月2日 15時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください