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ファッションデザイナー髙田賢三が語る成功と失敗、そしてこれから【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2018年4月21日 17時0分

FH: 賢三さんがコレクションを発表していた頃はまだインターネットもなく、コレクション情報もコレクションの数ヶ月後に雑誌やテレビで見るという状況でした。その一方で、パリコレクションは夢であり憧れであったような気がします。当時と比べてスペクタクルなショーもなくなりました。発表されるルックの点数やショーの時間も少なくなり、10分で終わるパリコレクションをビジネス拡大のひとつの方法というデザイナーもいます。賢三さんは先日、パリのバレ・ド・トーキョーで行われたジュンコ シマダ2018-19年秋冬のにもいらっしゃいましたし、以前はケンゾーのコレクションなどでもお見かけしましたが、現在のパリコレクションをどう思いますか?

髙田: 僕たちの頃と比べると、今のデザイナーは大変だと思います。たくさんのデザイナーやブランドがありますし、コレクションの数も多い。その中でコレクションやクリエーションを評価され、ビジネスでも成功するのは大変なことです。また、服の作り方も変わってしまいましたし、進化もしています。

FH: ファッションデザイナーとして成功するために必要なことは何だと思いますか?

髙田:デザイナーとしてのある程度の才能と好奇心。そして、「その時代に乗る」ということも大切です。僕はその時代に乗ったと思っています。当時、68年の五月革命でファッションが変わり、パリがロンドンに押されて、パリのコレクションに勢いが無くなる一方で、プレタポルテのドロテビスやソニア リキエルが登場するなど時代が新しいファッションやデザイナーを待っていた。僕はそういう時代に乗ることができました。もしも、パリに行くのが2~3年違っていたら、結果は違うものになっていたかもしれません。僕は日本に帰ってきて着物の生地や平面裁断なども取り入れましたが、当時はそれが新鮮に見え、僕の特徴のひとつになりました。

FH: もし今、賢三さんが10代、20代の若者だとしたら、ファッションデザイナーを目指しますか?

髙田: もう1度やり直せるとしたら、ということですか。やっぱり、ファッションが好きなのでファッションの仕事をやると思います。やったことはありませんが、建築やインテリアにも憧れます。いずれにしても、絶対に経営や政治の世界には行かないと思いますから、ファッションや建築、インテリアなど、デザインの仕事を目指していると思います。

FH: ケンゾーを離れてからも様々な仕事を続けています。2016年にもセブン&アイ・ホールディングスのスペシャルゲストデザイナーとして、期間限定コレクション「セットプルミエ バイ ケンゾー タカダ」を手掛けました。

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