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「手取り15万円」ですが、奨学金の返済が「月1万5000円」できついです。みんな実際なんとかなっているんでしょうか? 私の手取りが低すぎるのですか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年10月28日 10時20分

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大学などで勉強をする際には、学費など多くのお金が必要です。貯蓄や毎月の収入からの拠出ではお金を捻出しきれないなどの理由から、多くの人が奨学金を活用しています。   奨学金を借りたからには、基本的には返済が必要です。奨学金には有利子と無利子がありますが、どちらの場合でも返済の負担は決して軽くはありません。   本記事では、奨学金の利用状況や毎月の返済金額、負担感、返済の延滞などについて解説します。

大学生の約半数が奨学金を利用している

独立行政法人 日本学生支援機構の「令和2年度 学生生活調査結果」によると、なんらかの奨学金を利用している人の割合は、大学(昼間部)が49.6%、短期大学(昼間部)が56.9%、大学の修士課程が49.5%、大学の博士課程が52.2%となっています。
 
おおよそ、大学生の半数が奨学金を利用していると言えるでしょう。
 

奨学金の月々の返済額は平均で1万5000円。多くの人が苦しい状況

2022年9月に実施された、労働者福祉中央協議会の「奨学金や教育費負担に関するアンケート報告書」によると、奨学金を借りている人の平均借入総額は310万円です。そして、卒業後にこれを分割で毎月返済していくことになると、毎月の返済額の平均は1万5000円、返済期間は14年6ヶ月です。
 
毎月1万5000円の負担は決して軽くないと想像されますが、実際はどうなのでしょうか? 同報告書において、返済に関する負担感は「余裕がある」は9.6%しかおらず、「なんとかなっている」が45.9%、「少し苦しい」「かなり苦しい」は合わせて44.5%です。
 
2015年、2018年、2022年における返済の負担感について見てみると、直近になるにつれて返済の負担感は苦しくなっている様子が確認できます。
 

20歳代前半で手取り「15万円」は少ないか

今回の手取り「15万円」ですが、この金額は多くの人の奨学金の返済が始まる20歳代前半では、決して少なすぎる金額ではありません。
 
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、20~24歳の給与所得者における平均給与は年間で273万円です。1ヶ月当たりにすると22万7500円ですが、保険料や税金で引かれた後に残るのが8割ほどだとすると、手取りは約18万円程度です。平均でこれくらいですので、15万円は決して少なすぎるとは言えないでしょう。
 

手取り「15万円」で毎月「1万5000円」返済はきつい

一概には言えませんが、手取り15万円で毎月1万5000円の返済は決して楽ではないはずです。食費、光熱費、通信費、交通費といった必要最低限の支出だけでもかなりお金がかかりますし、特に都心で一人暮らしの場合は家賃が10万円近くする場合も少なくありません。
 
先のアンケートでも返済が苦しいとする人が半数近くに上ることからも、多くの人は手取りの中での返済がきついと感じているようです。
 

実際に奨学金の返済を延滞したことがある人は4人に1人

実際のところ、奨学金の返済は「みんななんとかなっている」のでしょうか。「奨学金や教育費負担に関するアンケート報告書」によると、「返済を延滞したことがある」と言う人は26.9%、つまり4人に1人は延滞の経験があるということです。
 
ここでも苦しい状況が見られますので、「みんななんとかなっている」と言い切ることは難しいでしょう。
 

奨学金の借り入れは事前によく考えておこう

奨学金は大学などに進学する際に頼りになりますが、多くの人が奨学金の返済には苦労している実態も見逃せません。奨学金を借り入れる際には、事前に毎月の返済金額やスケジュールなどを含め、よく考えておきましょう。
 

出典

独立行政法人 日本学生支援機構 令和2年度 学生生活調査結果

労働者福祉中央協議会 奨学金や教育費負担に関するアンケート報告書

国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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