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転職先で「毎日1時間残業しろ」と言われています。固定残業代を払っているので、その分毎日多く働けとのことですが、これって違法じゃないんでしょうか…?

ファイナンシャルフィールド / 2023年10月31日 2時10分

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固定残業代とは、実際の残業時間に関係なく、毎月の給与に含めて支払われる給与形態のことです。このような制度を取り入れている会社の場合、定時に退社することはできないのでしょうか。   そこで、固定残業代を支払っているため、1日の勤務時間にプラス1時間の残業が強制的に含まれている会社を例に挙げて、違法か否かということを解説していきます。あわせて、固定残業代の意味も紹介していきます。

固定残業代とは?

固定残業代とは、実際の残業時間に関係なく、あらかじめ残業時間を決めておき、その分の残業代を支払うというものです。残業代は毎月の給与に含めて支払われます。よくある誤解が、固定残業代を支払っていれば、会社は好きなだけ従業員を残業させることができると考えてしまうことです。
 
例えば、 「給与には固定残業代20時間(5万円)を含みます」などと決められていた場合、残業時間が20時間未満であったとしても、従業員には5万円全額が支払われます。反対に残業時間が30時間だった場合、超過した10時間分の残業代をもらうことが可能です。
 
ちなみに、企業は固定残業時間の上限を自由に決めることができます。ただし、あまりにも長時間に設定してしまうと、労働基準法に抵触する可能性が出てくるため、上限時間には限度があります。
 
固定残業代という給与形態のメリットは、従業員の間で平等さを保(たも)てることです。従業員によって持っている能力は違います。勤務時間内に仕事を終わらせることができる人もいれば、残業しないと間に合わない人もいます。
 
この場合、能力の高い従業員よりも手際が悪い従業員のほうが多くの給与をもらうことになってしまいます。これでは能力の高い従業員のモチベーションは落ちてしまうでしょう。
 
その結果、離職率が上がる可能性もあります。しかし、固定残業代を採用していれば、このような事態を防ぐことができるでしょう。このほか、会社側にとっては、残業代の計算がしやすいというメリットもあります。
 

残業の強制は可能か?

先に述べた通り、会社は固定残業代を支払っているからといって、従業員に残業代の範囲内で好きなだけ残業をさせてもよいというわけではありません。固定残業制度は従業員に残業を強制する制度ではないのです。
 
例えば、「固定残業時間が20時間」と決まっていても、業務上、残業をする必要がなければ、定時退社することは可能です。その結果、月の残業代が20時間に満たなくても問題はありません。
 
例に挙げたように、会社側から「固定残業代を払っているから、毎日1時間強制残業しろ」といわれても従う必要はないのです。ただし、業務上、残業が必要であるにもかかわらず、正当な理由なく残業を断り続けていると、会社側から「問題である」と見なされることもあるため、気をつけましょう。
 

固定残業代が支払われていても強制残業は断ることが可能!

固定残業代とは、実際の残業時間に関係なく、あらかじめ残業時間を決めておき、給与に含めてその分の残業代を支払うというものです。ただし、固定残業制度は従業員に残業を強制する制度ではありません。
 
そのため、会社側から「固定残業代を払っているから、毎日1時間強制残業しろ」といわれても、正当な理由があれば断ることが可能です。
 

出典

厚生労働省 時間外労働の上限規制わかりやすい解説
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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