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「これまで育ててやったんだから」と、母に仕送りをせびられています。手取り18万で生活に余裕もないので、断って大丈夫でしょうか? 普通は仕送りするものですか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年10月31日 2時10分

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社会人のなかには、給料で親へ仕送りをしたりプレゼントを贈ったりする人もいるでしょう。一方、手取りがまだ少ない状況では、そのようなことをする余裕のない人も少なくありません。にもかかわらず、親から仕送りをせびられると、その都度難しい対応に迫られてしまいます。   今回は、親へ仕送りをしている人の割合や、その平均金額を紹介しながら、親への仕送りの必要性についても考えてみましょう。

親へ仕送りをしている子ども世帯の割合

親へ仕送りをしている子ども世帯の割合は、厚生労働省の実施している「国民生活基礎調査」で確認できます。令和4年の同調査によると、親にのみ仕送りをしている子ども世帯は、約1.9%でした。
 
親と子ども、両方に仕送りをしている世帯をあわせると、2.1%ほどになります。いずれにしても、親へ仕送りをしている子ども世帯は、世帯全体でみれば少数派といえるでしょう。
 
ちなみに、親へ仕送りをしている人の年齢層でもっとも多いのは、50~59歳でした。次いで40~49歳と20~29歳の世帯は、同程度の割合です。こうしたデータから、独身または夫婦のみの年代か、自分の子どもが自立したあとの世代など経済的にある程度余裕がなければ、親への仕送りが難しいことがうかがえます。
 
同調査によれば、親への仕送りの平均金額は、5万6000円でした。仕送り額のボリュームゾーンは2~4万円未満です。次に多いのは4~6万円未満となっています。また、10万円以上の仕送りを親へしている世帯も割合としては少なくありません。2万円未満や6~10万円未満の仕送り額の世帯よりも、10万円以上の仕送りをしている世帯の方が多くなっています。
 

手取り18万円では仕送りは厳しい

親への仕送りが可能かどうかは、収入や生活費にもよるでしょう。総務省統計局の「家計調査(令和4年)」をみると、単身世帯の平均消費支出額は1ヶ月あたり16万円を超えています。平均的な生活をしている1人暮らしの人であれば、手取り18万円では仕送りまでしている余裕はありません。
 
賃貸物件に住んでいる人は、さらに支出額が増える可能性が高くなります。手取り18万円では生活に余裕がないのも不思議ではなく、仕送りするためには、自分の生活費を大きく削る必要が出てくるでしょう。
 

親への仕送りはした方がよい?

これまで親に育ててもらったという恩義を感じている人もいるでしょう。しかし、それと仕送りをするかどうかは別の話ともいえます。経済的に余裕があれば仕送りもできますが、自分の生活にすら余裕がない状態では、毎月の仕送りは困難です。
 
親の事情にもよりますが、「これまで育ててやったんだから」との親の主張も決しておかしいとはいえないものの、それでも仕送りが困難なこともあるでしょう。自分の収入と支出、親との関係性なども考慮したうえで対応する必要があります。
 
国民生活基礎調査のデータをもとに、親へ仕送りをしている世帯は少数派である点や、仕送りをしている世帯の中の割合としては50代が多いといった点などを説明し、収入が増えて余裕が出てくるまで待ってほしいなどと伝えましょう。
 

親への仕送りを断るのであれば事情などの丁寧な説明が不可欠

親へ仕送りをしている世帯は2%台と低い水準です。親への仕送りの平均金額は5万円以上であるものの、仕送りをしている人の年齢層は50代が多いというデータもあります。
 
手取り18万円では、少額であっても毎月仕送りをするのは厳しいでしょう。親への仕送りは、強制されるものではないとはいえ、断る際には収入や生活費などを丁寧に説明しつつ、理解を求める努力も必要です。
 

出典

厚生労働省 令和4年国民生活基礎調査
総務省統計局 家計調査報告家計収支編2022年(令和4年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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