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60歳になったら年金をすぐ受給しようと思います。「受給額が減る」以外に何かデメリットはありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月24日 2時20分

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老後生活の大きな柱となる年金は、原則65歳から受給することができます。しかし、「繰上げ受給」を選択すれば、60歳から65歳になるまでの間に受給することが可能です。   これは繰上げ受給のメリットですが、その一方でデメリットも存在します。そこで本記事では、繰上げ受給する場合のデメリットや注意点について解説していきます。

繰上げ受給のデメリットとは?

繰上げ受給とは、60歳から65歳になるまでの間に繰上げて年金を受け取ることです。繰上げ受給の手続きを行うと、請求した日の翌月分から、年金が支給されることになります。ただし、早く年金を受け取る分、次のようなデメリットがあるため、気をつけましょう。
 

・年金額が減額される

繰上げ受給の請求を行うと、年金が減額されてしまいます。減額率の計算式は「0.4%(1ヶ月あたりの減額率)×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数」です。
 
60歳で年金を受け取るとする場合は、「0.4%×60ヶ月」で24.0%の減額率になります。なお、昭和37年4月1日以前生まれの人の場合、1ヶ月あたりの減額率は0.5%となります。
 
減額率を計算する際に、気をつけたいのが年齢です。年齢は「年齢計算に関する法律」に基づいて計算されるため、65歳に達した日は、誕生日ではなく65歳の誕生日の前日になります。例えば、4月1日生まれの人の場合、65歳に達した日は誕生日の前日の3月31日です。
 
また、一度繰上げ受給を請求すると、減額率は一生変わることはありません。繰上げ受給を請求するときは、減額された年金で老後の生活をやり繰りしていくことができるのか、よく考えるようにしましょう。
 

・障害年金は受け取れない

年金は原則、1人につき1年金です。老齢年金を受け取りながら、障害年金や遺族年金を受け取ることはできません(ただし、65歳以降は特例的に老齢年金と遺族年金を同時に受給できるケースもあります)。
 
そのため、60歳から65歳になる前までに年金を受け取ってしまうと、病気やけがをしても障害年金を受け取ることができないのです。治療中の病気や持病がある人は、繰上げ受給を行う際、注意をするようにしましょう。このほか、寡婦年金を受給中の人は、繰上げ受給をした場合、寡婦年金を受け取る権利を失います。
 

・雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付の支給が止まる

60歳から65歳になるまでの間、雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付が支給される人もいるでしょう。こうした場合、老齢厚生年金の一部または全部の年金額が支給停止となってしまうため、注意が必要です。ただし、老齢基礎年金の場合、支給が止まることはありません。
 

年金額減額だけではない! 雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付の支給が止まるなどのデメリットあり

繰上げ受給を選択すると、60歳から65歳になる前までに年金を受け取れるというメリットがあります。
 
一方、「年金額が減額される」「障害年金は受け取れない」「雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付の支給が止まる」といったデメリットもあるのです。一度、繰上げ受給を行うと、取り消すことはできません。繰上げ受給をする際は、よく考えてから行うようにしましょう。
 

出典

日本年金機構 年金の繰上げ受給
日本年金機構 年金の併給または選択
日本年金機構 在職老齢年金の支給停止の仕組み
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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