元日本代表MF田中隼磨氏、松本山雅を離れた理由を告白「説明することを決意しました」
FOOTBALL ZONE / 2024年4月8日 14時18分
■23年12月に松本山雅のエグゼクティブアドバイザーを辞任
元日本代表MF田中隼磨氏は4月8日、自身の公式X(旧ツイッター)を更新。J3の松本山雅FCを離れた理由を「非常に悩みましたが、きちんと説明することが皆様に対しての誠意、 そして 今後の山雅がより良い方向に進んで欲しいという希望を持ち、 今回皆さまに対し説明することを決意しました」と明かした。
田中氏は現役時代、横浜F・マリノス、東京ヴェルディ、名古屋グランパス、松本山雅でプレー。2022シーズンを持って現役を退いた。J1通算420試合15得点、J2通算149試合4得点、J3通算1試合など、輝かしい戦績を残している。
日本代表としてもアンダー世代から経歴を積み、A代表も経験。引退後、2023シーズンから松本山雅のエグゼクティブアドバイザーに就任していた。しかし23年12月22日、クラブより田中氏の同職辞任が発表されていた。
田中氏は、24年4月8日に自身の公式Xで「なぜ山雅を辞めたのか、無責任なのではないか、戻ってきて欲しいなどたくさんの方々から問い合わせが来ている状況です」とファンの声を例に挙げ、「今回皆さまに対し説明することを決意しました」と辞任理由を説明した。
声明全文は以下のとおり。
「この度は以下の経緯についてご報告がございます。今尚、私のところにはなぜ山雅を辞めたのか、無責任なのではないか、戻ってきて欲しいなどたくさんの方々から問い合わせが来ている状況です。本当のことをSNSで話すべきか非常に悩みましたが、きちんと説明することが皆様に対しての誠意、そして今後の山雅がより良い方向に進んで欲しいという希望を持ち、今回皆さまに対し説明することを決意しました。
2023年12月23日に行われたサポーターミーティングで、私がクラブを辞めた経緯についてクラブ側が説明を行いました。内容は『コーチが試合後、サポーターに対して失礼なことを言ったことに対し、ダメなものはダメという認識はクラブも田中氏も同じだった。そのコーチに対して11月に厳重注意をした』と言うものです。しかし、この説明は私がクラブから聞いたこと、話したこととは全く違います。
私はクラブに対し、何度も訂正をお願いしてきましたが、クラブは訂正に応じてくれませんでした。私は、問題になったコーチの発言はファン、サポーターに対してのものでありダメな暴言である、間違っていると感じ、12月7日クラブと話し合いの場を持ちました。その時のクラブの回答は、『問題の発言はファン、サポーターに対してのものではない、中に向けて発したことだから、逆にどう処分したら良いか教えてよ。処分なんてできない』というものでした。
私は『クラブとしてきちんとした処分をしないとその人の為にもならない、クラブの為にもならないのでしっかり教育をして欲しい』と何度も繰り返し伝えました。状況は違いますが、以前山雅のアカデミー選手がアカデミーコーチに対し、今回厳重注意を受けたトップチームのコーチと同じ発言をした際、クラブはそのアカデミー選手に対し、厳重注意ではなく退会勧告を言い渡しました。
トップチームのコーチには厳重注意に留まり、未来あるアカデミー選手には退会勧告という現状に憤りを感じてなりません。人によって処分を変えてしまえば、整合性がなくなり、クラブの規律も乱れてしまうということもずっと伝えてきました。私はこのコーチを辞めさせて欲しいとは一切言っておりません。そのコーチのため、クラブの為にもきちんとした処分をしたほうが良いということを伝えました。
しかし、クラブは動いてくれなかった為、私はクラブを辞める決意をしました。辞めた理由は他にもまだありますが、このことが辞めるきっかけになった理由、経緯です。ところが、突然サポーターミーティングにおいて『コーチがファン、サポーターに向けて失礼なことを言った、11月に厳重注意処分をしていた、ダメなものはダメをいう認識はクラブも彼も同じだった……』など全く違う説明がされていて大変驚きました。ダメなものはダメと言ったのは私で、クラブではありません。
今までに何度も厳重注意しているコーチに対し、また厳重注意のみの繰り返し。これでは何も変わりません。私が辞めたことについて問い合わせをくださったファン、サポーターお一人おひとりに説明することはできない為、この度このようなご報告になってしまい、本当に申し訳ありません。今後、クラブ側がYouTubeに上げているサポーターミーティングの発言を訂正し、これからは規律を守り、アカデミーを含めすべてにおいてきちんとした対応をとってくれることを願います。私は松本山雅FC、松本山雅FCファン、サポーターが本当に大好きで誇りに思っています。そしてこれからも変わらず応援していく所存です。田中隼磨 “絆”」(FOOTBALL ZONE編集部)
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