ブンデス日本開催は「起きない」 独1部クラブ社長が“過度な商業主義”に警鐘を鳴らす訳とは?
FOOTBALL ZONE / 2024年4月11日 10時30分
■FIFAは現在、各国リーグ戦を国外で開催することを禁じている
国際サッカー連盟(FIFA)は現在、各国リーグ戦を国外で開催することを禁じている。しかし、今後これを許可する可能性が出てきているという。ドイツ1部ケルンのマルクス・レヤェック社長が来日し、4月10日に都内で記者会見に応じたなか、この件についても言及した。
3月に韓国でメジャーリーグ・ベースボール(MLB)の大谷翔平が移籍したロサンゼルス・ドジャースとサンディエゴ・パドレスの試合が行われ、日本でも大きな話題となった。このようにほかの競技では、リーグ戦を海外でやることを認めているが、サッカーでは認められていない。
過去にもスペインなどでは、ラ・リーガの公式戦を国外で開催する動きがあったが、FIFAはこれを禁じてきた。アメリカのイベントプロモーターであるレリバント・スポーツ社が、FIFAに対して反トラスト法(独占禁止法)違反の訴訟を起こしていたが、FIFAが規則を改正するか検討を行う見込みになり、レリバント・スポーツ社が8日にFIFAを被告から外したという。
各国リーグが他国で開催できれば、大きなビジネスチャンスにもなり得る。しかし、ケルンのレヤェック社長は、ブンデスリーガの国外開催には否定的な考えを示した。
レヤェック社長は「プレミアリーグを見ていても分かるように、金銭が入ることでサッカーはどんどん変わってきます。マネジメントをするうえで、お金がなければチームもなくなるので、我々ももちろん大事にしているところです。ただ、お金ばかりを追い過ぎるのも気を付けないといけません。サッカーは、ファンのため、人のためにあるもので、それが変わってしまってはいけません。バランスに気を付けなければいけません。例えば、ドイツではDFBのカップ戦の決勝は、必ずベルリンで行われます。もし、これがベルリンではなく他国で開催されることになれば、私は悲しく思います。そういうことがあってはいけませんし、ブンデスリーガの試合も、クラブのホームタウンで行われるべきでしょう」と、コメントした。
現在、ケルンは5万人のスタジアムが毎試合満員になり、その半分の2万5000人がシーズンチケットホルダーだという。シーズンチケットホルダーは、申し出がない限りは自動更新となり、現在はシーズンチケットを求めるチケット待ちのリストが長くなりすぎており、「今から応募をしても、生きているうちに手に入る保証はできない」状況なのだという。そうした人たちが観戦する試合を奪うことは、正しいことではないと、レヤェック社長は考えているのだ。
ドイツでは昨年11月に初めてNFL(ナショナル・フットボール・リーグ/アメリカのプロアメリカンフットボールリーグ)のレギュラーシーズンが開催された。レヤェック社長は「ミュンヘンと、フランクフルトでは、NFLのアメリカンフットボールの試合が行われました。ですが、そういうことはブンデスリーガでは起きないと思います。ケルンのホームゲームが東京で行われ、(浅野拓磨が所属している)ボーフムとの開幕戦が東京で行われるというのは、残念ながら起きないと思いますし、そこは気を付けないといけない」と、収入を得ること以上に、重要なことがあると、改めて強調した。(河合 拓 / Taku Kawai)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【蹴トピ】ブンデスリーガ国際化戦略“加速” 狙うはマーケット開拓、スポンサー増
スポニチアネックス / 2024年5月1日 6時3分
-
ECL出場権を争うフライブルクに痛手…前節退場のシディリアが3試合の出場停止処分でシーズン終了
超ワールドサッカー / 2024年4月30日 7時33分
-
ブンデスリーガのスタジアム近郊で不発弾が発見、2週間ぶり2度目の珍事
超ワールドサッカー / 2024年4月25日 20時55分
-
日本人はドイツ選手と「違う」 独1部クラブ社長が絶賛「秩序があってプロ意識も高い」
FOOTBALL ZONE / 2024年4月10日 17時30分
-
FIFAが各国リーグ戦国外開催の認可を検討か…米プロモーターとの訴訟問題に進展
ゲキサカ / 2024年4月9日 17時12分
ランキング
-
1【ソフトバンク】連勝7で止まった 10日ぶり「みずペイ」初黒星 守護神オスナ背信9回決勝被打
スポーツ報知 / 2024年5月1日 21時21分
-
2大谷翔平、33試合目でド軍移籍後初のスタメン落ち 前夜は“蜂ショック” 敵地9連戦ラストで休養か
スポーツ報知 / 2024年5月2日 6時50分
-
3阪神監督が「僕をクビにしようと思っている」 “勝ちたい発言”で冷遇…抱いた違和感
Full-Count / 2024年5月2日 6時50分
-
4「大谷の退団は正しかった」トラウト離脱で末期的状況のエンゼルスを米メディア酷評
東スポWEB / 2024年5月1日 16時9分
-
5【阪神・岡田監督語録】「引き分け言うても追いつかれてる」 延長戦負けなし、でも厳しく分析
スポニチアネックス / 2024年5月1日 23時22分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください