勝者のワザ 安定したドローボールを打つためには 頭をボールより後ろに置く〝ステイ・ビハインド・ザ・ボール〟 シェブロン選手権優勝、ネリー・コルダ
zakzak by夕刊フジ / 2024年4月27日 15時0分
日本の女子ツアーでは、竹田麗央がフジサンケイレディスを制してツアー初優勝からの2試合連続優勝を果たした。
米男子ツアーでは、スコッティー・シェフラーが、マスターズ制覇の翌週にヘリテージクラシックでも圧勝劇を演じて2試合連続優勝。さらに米女子ツアーのメジャー緒戦であるシェブロン選手権では、ネリー・コルダがメジャー2勝目を挙げた。これでコルダは、出場5試合連続優勝という史上3人目の達成者となった。ナンシー・ロペス、アニカ・ソレンスタムに並んだことで、現在の最強女王であることを改めて世界に認めさせた。
日本、アメリカのゴルフツアーで「連覇」とか「連勝」がキーワードになる1週間ではあった。中でも、コルダの5試合連続優勝の活躍、強さは抜きんでている。ドローボールヒッターで、しっかりボールをつかまえて飛ばす。といって、フラットなインサイドアウト軌道でボールを打ち抜くのではない。むしろアップライトなスイングで、ストレートなショットを打つように見える。
コルダが安定したドローボールを打つために意識していることは、ふたつあるという。ひとつは技術的なこと。もうひとつは道具である。
技術的にポイントとして挙げているのは〝ステイ・ビハインド・ザ・ボール〟で、絶対に打ちにいかないこと。頭をボールよりも後ろに置き、その態勢をキープすることでクラブヘッドはインサイドからボールに向かって加速していく。細かいところはおいておき、まず、このことを練習や素振りで徹底すると大きく振り抜けるようになる。
さて、もうひとつの道具(クラブ)について。コルダがこだわっているのは、つかまりやすいバランスや重量配分である。ドライバーは振りやすさを大事にして軽めに仕立ててある。そして、フェースは構えたときに、わずかに左を向くようになるタイプを選択している。
このフェース向きに関しては、逆に、わずかに右を向くようなタイプにこだわるゴルファーもいる。左へのミスを嫌うゴルファーが多いようだ。コルダは、ボールがつかまらないことの方を嫌う。
アマチュアゴルファーには、コルダの愛用ギアやスイングの方が参考になりそうだ。
■Nelly Korda 1998年7月28日生まれ、米フロリダ州ブラデントン出身。2013年に全米女子オープンに14歳で出場。16年にプロへ転向し、18年に米ツアー初優勝。21年はメジャーの全米女子プロ選手権を制し、東京五輪でも金メダルを獲得した。両親はテニス選手で、チェコ出身の父ペトルは全豪オープン優勝の実績を持つ。姉のジェシカもゴルファーで、米ツアー通算6勝。弟のセバスチャンはテニスのプロ選手。178センチ。
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