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新・親も知らない今どき入試 「国公立大医学部に強い学校」ランク 東海が17年連続首位、中部圏の医学部集中も追い風 上位は私立の中高一貫校が占める

zakzak by夕刊フジ / 2024年5月10日 6時30分

今回は「国公立大医学部に強い学校ランク」をお届けする。合格者数には、一般選抜以外に総合型選抜や学校推薦型選抜の人数も含まれる。

2024年度の国公立大医学部(医学科)の一般選抜の志願者数は2万3036人で、志願倍率(志願者数÷募集人員)は5・9倍。前年並みの安定した出願状況だったが、中には志願者が極端に減る大学があった。予備校関係者は言う。

「奈良県立医科大の前期の志願者は、前年の224人から57人に激減。2次試験の科目が学科から小論文に変わったため、対策がしにくい小論文を避けたい受験生心理が働いたのでしょう」

志願者が減少した結果、22人の募集人員に対し合格者は12人に留まり、国公立大医学部の一般選抜としては、前代未聞の欠員補充試験が実施されることになった。

それでは、国公立大医学部に強い学校ランクについてみていこう。

国公立大の医学部は、東大や京大の理系学部に匹敵する難易度の大学が多く、受験生のトップ層を中心に人気が高い。難関がゆえ、ランキング中の学校は、私立の中高一貫校で占められていることが特徴だ。

ランキングの1位は、17年連続でトップの東海。塾関係者は言う。

「医学部合格のノウハウ蓄積に加え、高い医学部の合格実績から、医学部進学のモチベーションが高い生徒が数多く入学しているということが結果に表れている」

中部圏には、名古屋大、名古屋市立大、岐阜大、三重大など、医学部を設置する大学が多いことも追い風になっている。大学別の合格者数が最も多いのは名古屋大で、同大の総合格者112人中、31人を占める。

8位の滝も中部圏に立地する地の利があり、名古屋市立大11人、岐阜大10人、名古屋大7人などの合格者がいる。

2位は久留米大附設。男子校から共学校化し、医学部志向の強い優秀な女子が入学するようになったことが、多くの合格者を輩出する一因となっている。3位のラ・サールは、かつては東大合格者が100人を超えていた東大志向が強い学校だったが、近年は医学部志向が強まっている。久留米大附設とラ・サールともに合格者が最も多いのは九州大。前者が22人、後者は18人で、九州大の合格者数ランキングの1位と2位になっている。

4位の灘は東大(12人)と京大(25人)といった最難関医学部に強く、全合格者の半数以上を占める。近畿圏には京大、大阪大、神戸大、京都府立医科大、大阪公立大など、中部圏以上に医学部を設置する大学が多いこともあり、灘以外にも洛南(5位)と東大寺学園(10位)が入っている。

国公立大医学部が少ない首都圏の学校の最上位は7位の開成で、東大12人、千葉大8人、東京医科歯科大7人などの合格者がいる。首都圏の学校では、海城(9位)と桜蔭(10位)がランクイン。桜蔭の東大合格者は12人で、灘や開成とともに同大合格者ランキング1位の座を分け合っている。

■井沢秀(いざわ・しげる) 大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。

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