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豊昇龍、綱とり〝残った〟横審委員長が重大発言 12勝でも「優勝というのは重い」 叔父・朝青龍の〝刺客〟退け3敗死守 

zakzak by夕刊フジ / 2025年1月24日 11時50分

横綱審議委員会の山内昌之委員長(夕刊フジ)

大相撲初場所 12日目=23日、東京・両国国技館

大関豊昇龍(25)=立浪=が、元横綱の叔父朝青龍(44)が送り込んだ〝刺客〟を返り討ち。1敗で優勝争いトップを走っていた西前頭14枚目の金峰山(27)=木瀬=を下し、3敗死守でわずかに残る綱とりの望みをつないだ。横綱審議委員会の山内昌之委員長(東大名誉教授)は夕刊フジの直撃に対し、12勝での優勝でも横綱昇進を後押しする方針を表明。20場所も一人横綱を続けてきた照ノ富士(33)=伊勢ケ浜=が場所中に引退し、このままなら32年ぶりの横綱不在となるだけに、100周年を迎えた日本相撲協会の出方に注目が集まる。 (塚沢健太郎)

照ノ富士引退、琴桜昇進絶望で横綱不在危機

金峰山をはたき込み、自力で1差に迫った豊昇龍は「(立浪)親方に『楽しくやれ』と言われた。1日一番、集中してやっています」と気合が入った表情を崩さず。

母国カザフスタンで柔道に励んでいた金峰山を現地でスカウトし、角界入りさせた朝青龍は今場所の活躍に鼻高々。9日目の20日には、自身のXに「カザフの子良く頑張っているね。少しおしゃれ俺がカザフから入らんだ子だよ。ふふ」(原文ママ)と投稿した。

金峰山は朝青龍との付き合いを「そのときだけ。それから会っていない」と意外な告白も、師匠の木瀬親方(元前頭肥後ノ海)は「『最近どうですか? ケガの具合はどうですか?』とよく電話をしてきて心配している」とこっそり気にかけている様子を明かす。

綱とりが崖っぷちの豊昇龍にしてみれば、叔父が課した試練を見事に乗り越えた構図だ。昇進の内規は2場所連続優勝かそれに準ずる成績で、先場所千秋楽に大関琴桜(27)=佐渡ケ嶽=との相星決戦で敗れた豊昇龍は、今場所優勝すれば条件を満たす。ただ、近年で直近場所に12勝の優勝で昇進した例は1998年の3代目若乃花のみ。しかも14勝での優勝に続く2場所連続Vだった。

豊昇龍の3敗が平幕相手というのも心証の悪さに拍車をかけるが、この日に国技館を訪れた横審の山内委員長が重大発言だ。「協会や横審の他の委員はどう考えているかわかりませんが。横審の委員長として個人の考えで、3敗というのは微妙でありますが、優勝というのは重いと思います」と持論を展開。「4敗となると優勝しても…。これ以上は負けられませんね。(3敗なら)議論したうえで、前向きに考えたいという人が出てくれば、協会も横審も(昇進案を)排除されないのではないでしょうか」と新横綱誕生を後押しした。

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