1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. 野球

“塾通い”しなくても…兄は慶応、弟は早実 文武両道で甲子園の夢叶えた「計画性」

Full-Count / 2024年4月2日 11時2分

2人で計4度の甲子園出場を果たした兄・鈴木裕司さん(右)と弟・健介さん【写真:本人提供】

■兄・鈴木裕司さんは慶応、弟・健介さんは早実で聖地…テスト勉強の気分転換は「素振り」

 小・中学生時代に学習塾へ通わずに、兄は神奈川・慶応高、弟は東京・早稲田実業に進学、そろって甲子園出場も果たした兄弟が、夢を叶える秘訣を公開した。兄・鈴木裕司さんと弟・健介さんは1日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」が甲子園出場経験のある監督、選手と保護者を招いて5夜連続で開催しているオンラインイベント「甲子園予備校」に出演した。

 裕司さんは慶応高3年の2008年に4番打者として春夏連続で甲子園出場。夏には準々決勝まで進出した。2歳下の健介さんは早稲田実業2年の2009年春と、3年の2010年夏にエースとして“聖地”のマウンドに上がった。卒業後も裕司さんは慶大、健介さんは早大に進学し、それぞれ東京六大学リーグで活躍した。

 慶応高も早稲田実業も、中学生にとっては偏差値の高い難関校。しかし2人とも、小・中学生時代を通じて学習塾に通ったことがない。2人が通った小・中学校はごく普通の埼玉県内の公立校で、中学時代のテストでは、中学国語教員だった母親から「5教科合計500点満点中450点以上」の目標を与えられ、「どうしたら達成できるかを考えて、テスト期間の2週間の計画を自分で立てて勉強しました」(健介さん)と言う。

「メリハリを一番大事にしていました」と裕司さん。テスト期間中は野球を封印して勉強に集中。逆にテストが終われば、勉強は学校の授業だけで、平日は軟式野球部の活動、土日は硬式の越谷シニアでプレーし、帰宅後も自主練習に取り組んだ。

■多賀少年野球クラブ・辻正人監督「“誰でも鈴木兄弟”になれるということ」

 テスト期間中は睡眠時間を削って勉強していた。「誰かに強制されたわけではなく、目標に向かっていくには、そこを削るという選択を自分でしました」と裕司さん。テスト前には携帯電話を親に預けるのが鈴木家のルールで、健介さんは「休憩時間は今ならスマホに向かうのだろうけれど、それができなかったので、5分だけ素振りをして気分を切り替えたりしていました」と振り返る。「たまには遊びもあったと思いますが、寝ている、食べている以外は野球か勉強をしている感じでした」と言うほどだ。

 まさに文武両道。勉強にも部活動も、土日の越谷シニアの活動にも100%の力を傾けた。健介さんは「中学の野球部では、土日はシニアの練習でいないにもかかわらず、主将をやらせてもらっていました。硬式のクラブに所属していると、中学の部活でちょっと浮いてしまうケースもあるのですが、兄と僕は親の導きのお陰で、中学校の友達とも仲良く、学校生活を楽しむことができました」とうなずいた。

 イベントのホスト役を務めたのは、全国制覇3度を誇る滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督だったが、兄弟の話に「すごいですね。親は塾に通わないと、いい高校に行けないと考えがちですが、学校の勉強をしっかりやれば成績は取れるという好例。“誰でも鈴木兄弟になれる”ということですよね」と感心しきりだった。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください