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紅白出演のAI美空ひばり 死後の“新作”発表にSNS上で議論沸騰

ガジェット通信 / 2020年1月1日 12時30分

「第70回NHK紅白歌合戦」(NHK総合)では目玉企画として、1989年に亡くなった歌手の美空ひばりさんを最新のAI技術でよみがえらせ“新曲”の「あれから」を歌わせる映像が披露された。

「あれから」は生前の美空さんと親交のあった秋元康さんが作詞とプロデュースを手がけた楽曲。過ぎ去った時代を振り返りつつ、今を生きる人々にエールを送るといった内容の応援歌だ。「お久しぶりです あなたのことをずっと見ていましたよ 頑張りましたね」という語りパートまであって、長年のファンや関係者にはたまらないものがあるのだろうと想像できる。

「[NHKスペシャル] AIでよみがえる美空ひばり | 新曲 あれから | NHK」(※2019年9月に放送されたものです)

https://youtu.be/nOLuI7nPQWU

しかしTwitterなどSNS上を見渡すと、番組を観ていた視聴者たちからはこの企画に対しけっして少なくない数の否定的な意見が上がっている。

「NHK紅白歌合戦で例のAIが放送されたようだが、私は断固反対である。故人への冒涜以外の何物でもない。もう、こういうのはやめてくれ!!!」

「紅白のAI美空ひばり見てたんですがTLでボカロわかる人達が「美空ひばりの調教やべーな」というなかなかのパワーワードが令和元年に生まれてしまう」

「ていうか美空ひばりがAIとして再現されててライブしてて、しかも「みなさんのことを見守っていましたよ」などと美空ひばりAIが言ってて、死んでしまうと勝手にAIとして再生されてわけわからんこと言わされても抗議できないんだな……最悪……生きよう……とおもった」

「AI美空ひばり、新曲の間は特になにも思わなかったのにこちらに向けたメッセージを喋った瞬間に「これは倫理的に大丈夫なのか!?」と思ってしまって興味深かった」

「紅白で美空ひばりを見て…

初音ミクは「楽器」で、多くの人の歌を世の中に解き放つことになったけど、

AI美空ひばりは「見世物」。これが新しい文化や誰かの創作に寄与するということはない。

比較になる要素は全く無いと思った。」

「紅白でAI美空ひばり。なるほどディープラーニングで歌声は復活できるよね。違和感を感じさせない歌声を聴いてココまで来たかと思いつつも、CGの美空ひばりが歌っている姿を見ると、やってはいけない一線を超えている感が強いなあ。断りもなく勝手に歌わされて喋らせられて、人間の尊厳てなんだろう。」

筆者も今回の紅白歌合戦を視聴していたが、はっきり言ってAI美空の歌声や姿かたちは美空さん本人とはほど遠かった。技術的な部分でいかにも作り物のように感じたり、精神的に受け付けない気持ち悪さ、不気味さを感じてしまう人もいたのではないだろうか。

芸術は人間が限りある命の中で作り上げるからこそ尊い。「あれから」には「生きるというのは別れを知ること」という歌詞があるが、よくよく聞けばなんとも皮肉なフレーズであることだ。

※画像はNHK公式サイト(リンク)から引用しました

(執筆者: 中将タカノリ)

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