元レアル・マドリーの特別コーチが「NIKE FC」を熱血指導
ゲキサカ / 2014年8月20日 7時0分
ナイキジャパンが育成年代に向けて行っている特別強化プログラム「NIKE FC」は17日、味の素スタジアム西競技場でトレーニングプログラムを行った。47人の中高生が参加したプログラムには、スペイン・マドリード出身で元レアル・マドリーのイグナシオ・ラモス・ヒメネス氏(愛称ナチョ)を特別コーチとして招聘。約2時間のトレーニングが行われた(参加選手一覧はこちら)。
レアルのカンテラ(下部組織)出身でU-16スペイン代表歴もあるナチョ氏はトップチーム昇格後、ラウル・ゴンサレスやグティ、ロベルト・カルロス、フェルナンド・イエロらとプレー。08年に現役引退後はスペイン公認上級ライセンス(日本のS級ライセンスに該当)を取得し、スペインのユースカテゴリなどで指導者を務めている。
4年前から毎年夏に来日し、日本の小中高生を対象にしたサッカークリニックを行っているというナチョ氏。「現役時代にはカンテラからトップチームまでレアル・マドリーでプレーしていた。今までの経験をみんなに伝えたい」。練習冒頭の挨拶では、日本人選手の課題に触れるとともに、プロ選手を目指すうえでの心構えを説いた。
「日本の子供たちを見てきて、ミスを怖がったり、恥ずかしがって声を出せなかったりする選手が多いと感じている。それではプロになれない。ピッチに入ったらミスを怖がる必要はない。ミスを何回繰り返しても続けること。メンタルの持ち方で変わる。それによってプロになれるかどうかも変わる」
「近くに味の素スタジアムがあるが、みんなはあそこでプレーしたいと思っているか? 私は子供のころからサンチャゴ・ベルナベル(レアルの本拠地)でプレーしたいと毎日毎日、思っていた。それが夢であり、目標だった。絶対にプロになるんだという強い気持ちを持って、24時間ずっとサッカーのことを考えてほしい」
熱いメッセージで始まったトレーニングは、約2時間という限られた時間ながらも密度の濃い内容となった。4人1組でのパス回しでは「パスはしっかり強く蹴るんだ」と自ら実践し、「ボールを蹴ったときの音をしっかり聞け」と、パスの強さやスピードも求めた。「トラップを大事にしろ」「顔を上げて、味方がどこにいるかをしっかり見ろ」「常に止まらず、パスを受ける準備をしろ」。細かい指示が次々と飛んだ。
その後は徐々にピッチを広げながら、3対2や、ハーフコートのコーナー4か所にフリーマンを置いた10対10など、練習の強度を高めていった。レアルのカンテラでも毎日行っているという練習メニューだと説明するナチョ氏。何度も練習を止め、常に動いて的確なポジショニングを取ること、ボールがないときにしっかり周りを見て状況を判断すること、大きな声で味方にコーチングすることなど、基本的なことを口酸っぱく繰り返した。
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