[特別インタビュー]スターダムを一気に駆け上がったF東京MF武藤(後編)「点を取らないと満足できない」
ゲキサカ / 2015年1月1日 14時32分
新人最多得点記録タイの13得点を挙げて得点ランク4位となったFC東京MF武藤嘉紀だが、初ゴールを挙げるまでには時間を要した。しかし、一度ゴールを奪うと、ゴールラッシュを演じることとなる。果たして、得点量産の背景には何があったのだろうか――。
――FC東京と日本代表の試合を見て、ゴールに対する意識の高さが、他の日本人選手とは違うと感じます。
「自分も元々、ゴールへの意識は高くはありませんでした。サイドハーフをやっていたというのも影響しているかもしれませんが、FC東京でシーズンの途中からFWになったことで、その意識が変わりました。得点を取るためにはどういう動きが必要か、どこのポジションにいれば得点を取りやすいかを模索しながら、いろいろな人の言葉を聞き、監督の指導を受けて、何とか得点を取る術を自分で見つけ出せたと感じています」
――シーズン序盤は初ゴールまでに時間がかかり(リーグ戦初ゴールは第8節)、それまではドリブルで相手を抜く姿が印象的でした。
「ドリブルは通用すると感じていましたし、自分的にはそこに楽しさがありました。自分のプレーがたとえゴールにつながらなくても、そこまでのプレーの過程に納得していた自分がいたので、それが序盤に結果を残せなかった理由の一つだと思います。でもFWとなり、得点を取ることが第一優先になると、ゴールを奪うためのドリブルや動き出しができるようになりました。それと、今まではドリブルで相手を抜くことが楽しかったけど、得点できたときに本当に喜びを感じることができたので、今は相手を抜くだけでは満足できません。とにかく今は点を取らないと満足できない自分がいるので、ゴールに対する考え方は大きく変わったと思います」
――代表戦の初ゴール(9月9日ベネズエラ戦)でもそうでしたが、第14節清水戦で完全にフリーになっていた米本拓司選手をおとりに使い、ドリブルで2人をかわして決めたシュートからは、ゴールへの強い執着を感じました。
「清水戦の場面ではパスを出しておけば簡単に得点が取れたかもしれませんが、自分で決める自信がありました。あの場面では自分でボールを奪っていたのですが、もしパスを出して、その選手がシュートを外してしまったら絶対に後悔すると思ったので、それなら外してでも、自分で奪ったボールなら決め切ってやろうという気持ちが強かったですね」
――あそこで決め切ることで、周囲を納得させたと思います。
「自分で言うのもあれですが、あれは結構良いゴールでしたね(笑)」
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