[総体]「3回止められても6本突破」へ、会場沸かせた立正大淞南MF上村のドリブル突破
ゲキサカ / 2015年8月9日 7時30分
[8.8 全国高校総体準決勝 東福岡高 5-2 立正大淞南高 ユニバー記念競技場]
後半、会場を最も沸かせていたのは立正大淞南高の10番、MF上村大悟だった。後半2分にチームは失点して1-4。だが「あそこで踏ん張らないと目指している頂点には届かないと思ったので、自分が試合を変えようと思ってやりました」という上村の力強い突破が東福岡DFを切り裂いていく。
13分、対応するSBのチャージを物ともせずに前進した上村は右足でクロス。これがファーサイドのFW千河原慎の頭に届き、追撃ゴールとなった。その後もスピード豊かなドリブルで相手を置き去りにする上村は、21分にもDFのスライディングタックルを強引にかわして突進。PAまで切れ込んで、決定的なラストパスをエースFW井上直輝に通した。
その後もDF2人、3人に囲まれる中で仕掛け、クロスへ持ち込むなど奮戦。「(南)監督から言われていたのは、3回止められても6本突破するような考えを持つということ。やられてももう1回、やり返すイメージということ」というMFの豪快な突破が観衆を沸かせ、チームを勢いづかせたことは間違いない。だが、チームは敗れ、本人も「結局それ(自分の突破)が勝ちに繋がったかというと勝てていないので、まだまだ足りなかったと思います」と唇を噛んでいた。
南健司監督は「気温34度にならないと全く機能しない(苦笑)。去年もインターハイではあれくらい活躍したけれど選手権では活躍することができていない。夏はベラボーに強いけれど・・・・・・」。存在感を十分に発揮したドリブラーだが、選手権でも活躍すること。「自分がやろうと大会前から取り組んでいて、強い気持ちがありました」というMFはこれからより意識を高めて冬を目指す。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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