[選手権]“鬼門”の3回戦突破し、夏冬連覇、全国3冠狙う東福岡は伝統校・遠野と初戦
ゲキサカ / 2015年11月16日 18時39分
16日、都内で第94回全国高校サッカー選手権の組み合わせ抽選会が行われた。夏の全国高校総体優勝校、東福岡高(福岡)は12月31日に25回目出場の伝統校・遠野高(岩手)と初戦(フクアリ)を戦うことが決定。“赤い彗星”が98年度以来となる冬の日本一を目指す。
同じく全国総体を制して最も注目を集める中で迎えた昨年は開幕戦を経験。この日の抽選会で、MF中村健人主将(3年)がくじを引いた時点ではまだ開幕戦の枠は空いており、「開幕戦引きたかったんですけど」と本人は2年連続開幕戦の希望があったことを明かしたが、全国高校総体決勝でPK戦までもつれ込む熱戦を演じた市立船橋高(千葉)と同じブロックで、互いに勝ち上がれば3回戦で対戦する組み合わせに「みんな結構『市船、当ててきて』と言ってきていた。3回戦は丁度いいですね」と静かに笑みを浮かべた。
対戦が決まった遠野のMF須藤和輝主将(3年)が「絶対的な王者。日本のトップだと思います」と評した東福岡。「絶対に全国で勝つという目標しか無いので。それは絶対にブレないので勝つしか無いという気持ちです。(攻撃力を磨いてきた今年は)去年とは違う遠野高校を見せられればいいと思います」と語った須藤に対し、中村は「選手権は分からない。1試合1試合、相手とか考えずに全力で自分たちの力を出せればいい。焦れずに80分でしっかりゲームプラン考えながらできれば」と目の前の試合に集中する考えを口にした。
MF中島賢星(現横浜FM)やMF増山朝陽(現神戸)を擁し、優勝候補筆頭として臨んだ前回大会は3回戦敗退。13年度も2回戦までの2試合で9得点をたたき出しながら、3回戦で日章学園高に0-0からのPK戦の末に敗れている。ベスト16が“鬼門”となっているが、それを突破して日本一になるためのチームを作り上げてきた。個の迫力は昨年度や一昨年度ほど飛び抜けてはいないが、質の高い選手たちが献身的に走り、組織的な崩しと粘り強い守備ができることには手応えを感じている。激戦区の福岡県予選4試合を20得点1失点と圧倒的に強さを披露。中村が「意識してやってきている」という攻守に完成度の高いチームに仕上がってきている。
目標は選手権での全国制覇。その前に今週末からは初優勝を狙うプレミアリーグWESTが再開する。残り3試合で現在、首位のG大阪ユースと勝ち点1差の2位。中村が「3冠狙っているので」と明かすプレミアリーグWESTと同チャンピオンシップを制し、そして選手権で3冠を達成するという大目標もある。「プレミアに合わせて、選手権ではそのレベルでやれればいい」。大分U-18、広島ユース、神戸U-18と続くプレミアリーグ終盤戦でまたそのレベルを引き上げて選手権に臨む。
[写真]夏冬連覇を狙う東福岡のMF中村(右)と遠野MF須藤主将
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
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