[選手権]被シュート15本で防戦一方も「想定内」、初出場山口県鴻城が日大山形にしたたかPK勝ち
ゲキサカ / 2016年1月12日 0時9分
[12.31 全国高校選手権1回戦 日大山形高0-0(PK2-4)山口県鴻城高 ゼットエー]
第94回全国高校サッカー選手権大会の1回戦が31日に行われ、ゼットエーオリプリスタジアムで行われた第2試合では、初出場の山口県鴻城高(山口)が、18年ぶり2回目の出場となった日大山形高(山形)を0-0から突入したPK戦の末に4-2で下し、2回戦に勝ち進んだ。来年1月2日の2回戦では、帝京三高(山梨)と対戦する。
「想定内」「いつも通りのサッカー」。放ったシュートはわずか2本。被シュートは15本を数え、防戦一方の展開となったが、PK勝ちで初戦を突破した竹田典正監督は、「予選からこの1年間はこういう戦い方。無様でもいいので、最後は勝って終わろうと話していた」と満足げに振り返った。
こちらも初出場となっていた夏の総体の出場経験が生きていた。山口鴻城は総体1回戦で札幌大谷高と対戦。シュート22本を浴びながら1失点に抑え、そして山口はシュート6本で3得点を奪い勝利していた。
普段の練習からも守備意識を徹底させている。竹田監督曰く、「練習の8割9割はDFの練習」。DF出身の自身の考えが大きいといい、「0-0でいけば負けない。その中でワンチャンスを生かして点を獲れれば勝てるというサッカー」をチームに叩き込んでいるのだ。
この日の試合でもほぼ、日大山形が攻め込む展開が続いた。前半21分には混戦の中でMF辨野右京(3年)に右足ボレーを打たれる。同33分にはCKからFW高橋慎一(3年)に決定的なヘディングシュートを打たれるが、いずれもGK川島陸哉(3年)が神がかり的なセーブを見せて、ゴールラインを割らせない。逆に前半31分には山口鴻城がチャンスを迎える。右サイドからFW柳井蓮(3年)、FW竹内朋也(3年)とつないだボールをMF山本聖也(3年)がシュート。しかしボールは無情にもポストを叩き、「ワンチャンス」を活かすことは出来なかった。
ただ後半に入っても鉄壁の守備陣が奮闘する。特にGK川島。17分の立て続けのピンチをビッグセーブによって防ぐと、同31分に波状攻撃から作られたFW石塚洸希(3年)のシュートも弾ききった。
こうなれば鴻城の流れだ。スコアレスで突入したPK戦。指揮官が「PKになればGKも当たっていたので、1本は止めてくれると思った」と話す川島が、3人目のFW高橋慎一(3年)のシュートを読み切り、ストップ。先攻の山口が4人全員成功させたのに対し、山形は4人目のMF大場啓史(3年)もシュートを左ポストに当てて失敗。作戦通り、「自分たちのサッカー」を貫いた山口鴻城が初戦を突破した。
一方の日大山形は、シュート15本が空砲に終わった。「こういう展開になる可能性はあると思った」と話したのは矢作直樹監督。「押しながらあとは点が獲れるかどうかだった。それが出来なかったのが敗因です」。さらにPK戦の直前に2年生GKの菅原拓寛に代えてGK武内紫舞貴(3年)を投入。PK要員としてピッチに送り込んでいたが、奇策も及ばず敗戦。武内は「相手の方が一枚上手だった。自分たちの3年間の頑張りが足りなかったことなんだと思う」と唇を噛んだ。
(写真提供『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 児玉幸洋)
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