無名だった男が世界へ…リオ五輪代表DF亀川「後悔だけはしたくない」
ゲキサカ / 2016年7月21日 18時0分
――これまで一緒に戦ってきた多くのメンバーが「託す側」に回ることになりました。
「アジアをともに戦い抜いてきた仲間が、2つの立場に分かれたことで、悔しい思いをしている選手はたくさんいると思う。『託される側』に回ったからには、そういう選手たちの気持ちを背負って戦わないといけないし、中途半端なプレーは絶対にできません」
――福岡のチームメイトである金森健志選手は、手倉森ジャパンの立ち上げからともにメンバー入りしてリオ五輪出場を目指して戦ってきた仲間ですが、涙をのむことになりました。
「14年1月のAFC U-22選手権で健志と僕はなかなか試合に絡めなかったけど、話す機会は多かったし、『2年後に2人でブラジルに行けたらいいね』と話したのを覚えています。その後、僕が湘南から福岡に移籍してチームメイトとなり、「アビスパで活躍すれば代表につながるはずだ」と2人で決意して切磋琢磨してきました。メンバー発表後、健志は悔しい思いを持っているにも関わらず、すぐに『おめでとう』という連絡をくれましたが、それを伝えるのも悔しかったんじゃないかなと思う。ただ、健志のことを良く知っているからこそ、その言葉にいろいろな思いが詰まっていると思ったし、健志の気持ちも背負い、福岡の代表として戦ってきたいと強く思っています」
――五輪への連続出場が懸かった最終予選前にはプレッシャーも感じていたようですが、現在の心境はいかがでしょう?
「最終予選のとき、周囲の評価はめちゃくちゃ厳しかったと思うし、『連続出場が途絶えたら』というプレッシャーとも戦っていましたが、逆に本大会はチャレンジャーという立場で楽しみな部分もあります。自分がどこまでやれるのか、どのくらいのレベルにいるのかはやってみないと分からないので、本当に楽しみですね」
――7月8日には第1子となる長男が生まれたことで、心境にも変化が生まれたと思います。
「メッチャかわいいですし、本当に最高の気持ちです。守るべきものが増えただけでなく、応援してくれる人が一人増えたので、もっともっと頑張らないといけないと思っています」
18人のメンバーに選ばれたけど
その肩書だけで終わってはいけない
――五輪本大会ではどういう部分を世界にアピールしたいですか。
「僕はうまい選手ではないと自分自身で分かっています。だからこそ、運動量豊富に動き、チームメイトのために走って、粘り強く守り、まずはピッチ上で戦い抜く姿を見せていきたい。いつも福岡でやっているとおり、自分らしさを大きな舞台で出したいと思っています」
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