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[国体少年男子]決して諦めず、見る人を「感動させる」戦い!広島県が選抜チーム大会移行後、初となる国体日本一!!

ゲキサカ / 2016年10月6日 21時56分

 それでも後半、本来の勢いを取り戻していた大阪が同点に追いつく。28分、左サイドから攻めた大阪は左中間での混戦から中川が縦に抜け出してシュート。広島GK稲田が立ちはだかったが、交代出場FW小松海樹(履正社高1年)の落としを岩本が右足でゴールヘねじ込んだ。残り7分での同点ゴールに大阪イレブンが沸き返る。そして大阪は足立をMF判田直也(C大阪U-18、1年)へチェンジ。対して、試合終盤に追いつかれた広島だが、落胆した色を見せない。山口が「失点は忘れて1点取ろうと」振り返ったように、すぐに2点目を目指して攻撃。そして指揮官も「心動かされました」と評したゴールが失点のわずか1分後に生まれる。中谷のフィードを山口が競ると、左中間でルーズボールを拾った渡部が切り返しでDFをずらしてから、わずかに空いたシュートコースを右足で射抜く。「あそこしかありませんでした。ああいうプレーは昔から得意だったので、切り返してシュートというイメージはできていた」という一撃がゴール右隅へ吸い込まれた。ベンチ方向へ走り出した背番号11を中心に大興奮の広島イレブンとコーチングスタッフたち。主将の山口が大会中何度も繰り返してきた広島の強さの源、「諦めない気持ち」がここでも発揮された。

 広島はアディショナルタイムにMF森内幸佑(広島皆実高1年)をピッチへ。大阪も力を振り絞って反撃するが、広島の守りは堅い。それでも後半38分、左CKのこぼれ球を岩本が左足で捉える。DF間を抜けた一撃がゴールを襲ったが、ボールは左ポストを弾いて外側へ。そして直後に試合終了の笛が鳴ると、大阪の黄色いユニフォームがピッチに崩れ落ち、広島の赤が歓喜の雄叫びを上げた。

 広島が5日間表現した攻守に渡っての「アクションサッカー」。相手を動かして変化したところを突き、守ってもリアクションではなく、自分たちからアクションを掛け続けた。またチームは「最後チャンスの時にその場にいれる、ピンチの時にその場にいれる選手に」(岩成監督)なることを目指し、チームのためにハードワークしたイレブンは今大会、出場24チームの中で最もゴール前の攻防に人数の関わる個、チームになった。

 チームの合言葉は人に愛される選手、人に感動を与えられる選手になること。選手たちは諦めることなく戦い続けて関係者や観衆を感動させるような70分間を演じた。山口は「(感動させることが)できました。自分たち、それが目標だったので、それが達成できて嬉しいです」。AFC U-16選手権でU-16日本代表が来年のU-17W杯切符を勝ち取った直後に開催された国体。来年、世界で戦う権利を掴むためのアピールの大会でもあった16歳以下の選手たちの熱い戦いは5試合中2試合で0-2からの逆転劇を演じるなど、どんな時も諦めずに、見る側の心打つような戦いを見せた広島の戦士たちが頂点に立った。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
第71回国民体育大会 「希望郷いわて国体」特集ページ

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