[MOM1954]FC東京U-18FW松岡瑠夢(3年)_2点ビハインド挽回させ、中央、サイドで走り切った10番
ゲキサカ / 2016年11月20日 7時53分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.19 Jユースカップ決勝 広島ユース 2-3(延長)FC東京U-18 ヤマハ]
09年大会以来となる頂点に立ったFC東京U-18は攻守においてヒーローの多い決勝だった。中でも印象的だったのが、10番FW松岡瑠夢(3年)の奮闘だ。前半は押し込みながらも得点できなかったチームの中で貴重な突破口に。「ドリブルで自分が一人でシュートまで行ければ流れもこっちに来ると思っていたので、それがきょうはシュートまで行けていけたので良かった」というFWは、序盤硬さの見られたチームの中で気を吐き、後半開始直後の2つのビッグプレーで2点差を一気に挽回させた。
まずは0-2の後半5分、松岡は右サイドからカットインしてきたMF生地慶充のスルーパスを足先でコントールすると、狭いニアサイドを右足で射抜いて追撃ゴール。さらに8分に左サイドで後方からのパスを受けた松岡は、ターンからDF2人の間を鋭いドリブルで抜け出しながらタイミング良くスルーパスを配球する。これに反応したFW半谷陽介がPAで後方からDFに倒されて同点ゴールに繋がるPK獲得。半谷の鋭い動きも見事だったが、このシーンではその前の松岡の仕掛けとスルーパスまでの流れるような動きが非常に大きかった。
また、佐藤一樹監督はそれ以外の面での評価を口にする。松岡は前半、半谷とともに前線からのハードワークを徹底。そして後半開始から左サイドへ移ると、「後ろの3枚を消しながら、さらにワイドまで2度追い、3度追いしてくれるっていう。あと相手が困るように非常に賢いポジションを要求通りに取ってくれた」(佐藤監督)。全力で走り続けた松岡は後半終了間際に両足を攣らせて交代したものの、本人は守備面でもやるべきことができたと感じている。「守備やんなきゃ出れないですし、全員が求められているんで、そこでもしっかり走れてきょうは良かったと思います。(相手が)3バックなんでFWでもサイドでも結構難しかったんですけど、FWの時はチェイシングをしっかりして、サイドでは下がることも多くなりましたけれど、そこはできたと思います」
エースとして期待された今季は決して満足の行く結果を残してきた訳ではない。それでも一発勝負の続くJユースカップでは本人も「かなりいい感じでやれている」という手応えのプレー。今月、U-19フットサル日本代表候補合宿に参加して「ボールを持っている人のフォローとかサッカーにも活かせると思います。フットサルも選ばれるようにしっかりやっていきたい」と可能性を広げてきたFWは、「(個人的には結果を出せていない)プレミア(リーグ残り3節)の方でも頑張って、目標の3冠を達成したいです」と意気込んだ。充実の10番が目の前の試合に集中して、再びチームの勝利に繋がる活躍をする。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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