C・ロナウドの得点後のビデオ判定はVARのミスと認めたFIFA会長、W杯での導入にも意欲
ゲキサカ / 2016年12月17日 17時51分
鹿島がビデオ判定によりPKを獲得したシーンについてインファンティーノ会長は「レフェリーが目で見ることができなかったアクションがピッチで起きた。見なかったから、判断を下さなかった。そこを技術のおかげで訂正できた。数秒かかったが、そこは努力で短くできる。大事なのは正しい判断が下され、PKが与えられたことだ。もしPKが与えられず、そのチームが負けていたら批判されていただろう」と、その意味合いを強調。一方で、C・ロナウドのゴールのあとにビデオ判定による中断が起きたことは、VAR側のミスだったと認めた。
説明によると、VARはレフェリーに助言する際、ボタンを押して主審と無線システムをつなぎ、コミュニケーションを取っているのだという。ところが、この場面では、複数人いるVAR同士でオフサイドがあったかどうかを確認し合っている際にボタンが押されて主審に無線がつながり、「主審は自分に通信が入っていると思って勘違いした」(ファン・バステン氏)ため、試合を止めた。インファンティーノ会長は「それは謝りたい。そこはコミュニケーションの問題で、改善できる」と陳謝した。
ファン・バステン氏には元選手としてモドリッチの意見をどう思うかとの質問も出た。「モドリッチ選手は非常に良い試合をした。ただ、ちょっと混乱していたと思う。VARとレフェリーのコミュニケーションにミスがあったことは説明した。次はそんなことは起こらない。次は改善するように努力する。そうなればモドリッチ選手も理解してくれると思う」と、今後の改善を約束した。
インファンティーノ会長は世界のトップレフェリーが間違いを犯す頻度について「統計的に6試合に1件発生するということが分かっている」と指摘。「我々は主審をしっかりと褒めないといけない。そこを忘れがちだが、主審は極めて難しい仕事をしている。彼らは本当にプロフェッショナルで、優れている。ミスをしたとしてもわずかなミスしかしない。しかし、ミスしたときに試合の結果を左右してしまう。そのレフェリーを助けることができれば、彼らのミスで結果が変わるようなことがなくなれば、それはサッカーにとって良いことだと思う」と、あくまでレフェリーをサポートするために存在するテクノロジーであることを強調した。
ブサッカ氏も「判定は主審が下す。今後もそれは変わらない。ピッチにいる主審が考えすぎていたら、あらゆる場面を確認したくなる。主審は、外にいる人間(VAR)がサポートしてくれることを忘れないといけない。自分の中に疑問を持ったとき、外に問いかけることはできるが、ピッチ上の主審が毎回、外にVARがいると考えたらおかしくなる」と、重大な場面でのみビデオ判定が適用されると説明。ファン・バステン氏は「PK、レッドカード、ゴールのときだけだ。VARは、何かが起こったときしか干渉しない」と補足した。
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