[MOM2012]駒澤大高MF米田泰盛(3年)_ファーストタッチで決勝点!
ゲキサカ / 2017年1月4日 17時1分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 高松商高0-1駒澤大高 駒沢]
「交代した直後のファーストプレーで、まさかボールがこぼれてくるとは…。たまたまボールが来て、決められてよかったです。ファーストタッチでのゴールは初めての経験でした」とはにかむのは駒澤大高(東京A)の殊勲の決勝ゴールを挙げたMF米田泰盛(3年)だ。
後半17分、駒澤大では「ほとんど全員が投げられる」(大野祥司監督)というロングスローがDF高橋勇夢(3年)の両手から放たれた。
「セットプレーは重視していて、スローインからも点が取れる練習は積んできた」という練習通りの形。「FW服部正也(3年)がバックヘッドをするのを信じてた」ボールは競り合いの末、自分の目の前に。振り向きざま逆足の左足を振り抜き、どうしても揺らせないでいた高松商高(香川)のゴールネットにボールを蹴り込んだ。
「(ゴールした瞬間は)頭が真っ白になって、でも応援している3年生と喜びを分かち合いと思って走りました」
部員268人を誇る大所帯である。当然、競争は厳しい。「僕も最初はBチームでした。でも、いつもスタッフさんがついていてくれて、練習試合などをした結果でその都度カテゴリーが変動していくんです」。
自身は50メートル6秒1というスピードを武器に2年生だった昨年度の選手権時からAチームに帯同するように。以来、Aチームを離れたことはない。ただ、前回大会の選手権では3回戦の松山工業戦(3回戦)でベンチ入りしたのみでピッチには立てず。その悔しさを糧に、「交代出場の多い」役割としてのプレーを研ぎ澄ませてきた。「アップの時点で一度息があがるほどダッシュを繰り返すなどして、試合にスムーズに入っていけるよう心と体の準備をしています」。
そしてこの日。「米田はスピードのある能力のある選手。まさかすぐに決めてくれるとは」と大野監督も驚きの結果を出してみせた。「今日、ひとつ結果として出たのは嬉しい」と本人も素直に認める。前日の1月1日はホテルの1人部屋で「3年間を思い出しながら体の準備をしていた」という。大舞台でも舞い上がらず黙々と準備を整える米田泰盛。派手なことはしないがきっちりと仕事を遂行していく、そんな駒澤大のスタイルを図らずも象徴しているように見える。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 伊藤亮)
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